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子どもたちのために考えたい大人同士の関係性【大槻邦雄の育成年代の「?」に答えます!】

子どもたちのために考えたい大人同士の関係性【大槻邦雄の育成年代の「?」に答えます!】

サカママ読者の皆さま、こんにちは。大槻です。
今年もスタートしたと思ったら、もう2月が終わろうとしています。新年度に向けての準備で慌ただしくなる時期でしょうか。新しい環境での活動をスタートさせる子どもたちも多いかと思いますが、保護者の皆さまにとっても子どもたちを通して新しい出会いが増えてくるかと思います。

そこで今回は『子どもたちのために考えたい大人同士の関係性』について考えていきたいと思います。保護者同士、指導者と保護者、指導者同士…サッカー活動中に関わることになる大人同士の良好な関係性は、子どもたちが安心してサッカーに打ち込める環境につながっていきます。子どもたちに求めるだけでなく、大人同士の関係性についても考えてみませんか? 一緒に整理していきましょう。

良好な関係性ってどんな状態のこと?

では、良好な関係性とはどのような状態のことを指しているのでしょうか。良好な関係性とは、チーム内においてお互いを尊重し合える関係であることだと思っています。信頼や協力、お互いの立場や状況に対しての理解や共感があり、問題や衝突を解決するためのコミュニケーションがスムーズに行われる状態のことだと思っています。

もちろん個人個人が意識をするだけでなく組織としてそういった風土を作り上げていく必要があるでしょう。私自身が、チームをマネージメントする際には子どもたちだけでなくクラブ内の他のスタッフとの関係性、保護者の皆様も含めて良好な関係性を構築することを意識しています。

個人的に気を付けている3つのこと

人が集まればさまざまな考え方、価値観があって当然です。しかし、自分の身勝手な振る舞いや言いたいことだけを言っていてもチームは上手く機能しません。良好な関係性を作るうえで個人的に気を付けていることを整理してみました。

批判や否定

頭ごなしに批判や否定をしていても物事はポジティブに動いていかないと思います。特に本人に直接言えないようなことを口にすることは控えたほうが良いでしょう。相手の気持ちを考えて行動することが大切だと思っています。

自分勝手な言動

子どもたちには、人に対しては〝丁寧に接する〟ように話をしています。マナーを守ることは相手への気遣いであり、思いやりでもあります。相手の立場や状況を理解しながら多くの人の意見や考え方を聞き入れるようにしたいですね。

他人の悪口や噂話

他人の悪口や根も葉もない噂話を鵜呑みにしないようにしています。見えないところで誤解が生じてしまうと人間関係が破綻してしまうこともあると思いますから注意が必要です。子どもたちは大人の振る舞いを見ているものです。ネガティブな発言には気を付けたいですね。

 

指導者と保護者のコミュニケーション

私は普段は指導者として活動をしていますが、家に帰ればお父さんです。子どもたちの習い事の引率をしたり、学校のPTA役員も経験しました。学校の先生や指導者の方とのコミュニケーションの重要性については、それぞれの立場において感じることが多かったです。

保護者の皆さまへ

指導者とのコミュニケーションが難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。会話のなかで子どもたちに迷惑がかかってしまってはいけないと、聞きたいことも聞けない方もいるかもしれませんね。

とはいえ、子どもたちのサッカーのこと、進路のこと、身体のことなど、子どもたちの成長にどんなことが必要なのか知りたいことはたくさんあると思います。そんな時はタイミングを見つけて、指導者の方に〝相談〟してみてください。

もちろんチームの起用法、技術や戦術の話は指導者の方にお任せするべきですから、控えたほうが良いかと思います。しかし、子どもたちの成長に関わることについては問題ないでしょう。あらかじめ聞きたいことを整理して、ポジティブなコミュニケーションを心掛けるようにしてみてください。

指導者として

私は保護者の皆さまに、子どもたちの成長にどんなことが必要なのかを共有するようにしています。もちろん言いにくいこともありますが、保護者の方の想いや聞きたいことを汲み取って言葉を選んで伝えていくことも大切な仕事だと思っています。

保護者の方に理解をしていただけるとその後の指導がスムーズになるだけでなく、ご家庭での子どもたちへの働き掛けや見守り方が変わっていくと思いますから、指導者とご家庭が協力して子どもたちの成長を促すことが出来るようになると思います。

もちろん、そうしたコミュニケーションを成立させるには、お互いの立場や状況を理解することが大前提です。お互いを尊重するからこそポジティブな関係性が作り上げられると思います。指導者も保護者も子どもの成長を願うのは同じですから、一緒に見守れるようになると良いですよね。

 

まとめ

サッカーは一人では成立しません。仲間、相手、指導者、保護者…多くの人との関わりがあるからこそ成立します。周囲への感謝の気持ちを忘れずに良好な関係を築いていくこと、またそういった意識と姿勢を持つことが大切だと思います。

大人同士が良好な関係を築くことが出来れば、子どもたちは安心してサッカーに向き合うことが出来るでしょう。まずは大人が〝明るく、楽しく、元気よく〟子どもたちのサッカーを通して出会った仲間との時間を楽しんでほしいと思います!

WRITER PROFILE

大槻邦雄
大槻邦雄

1979年4月29日、東京都出身。
三菱養和SCジュニアユース~ユースを経て、国士館大学サッカー部へ進む(関東大学リーグ、インカレ、総理大臣杯などで優勝)。卒業後、横河武蔵野FCなどでプレー。選手生活と並行して国士舘大学大学院スポーツシステム研究科修士課程を修了。中学校・高等学校教諭一種免許状を持ち、サッカーをサッカーだけで切り取らずに多角的なアプローチで選手を教育し育てることに定評がある。

BLOG「サッカーのある生活...」も執筆中
★著書「クイズでスポーツがうまくなる 知ってる?サッカー

株式会社アクオレ株式会社ティー・パーソナル

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