矢板中央高校【全国強豪校REPORT〜第102回選手権出場チーム特集〜】
矢板中央高校
栃木県/私立/[出場]2年ぶり13回目 【選手権最高成績】ベスト4(2009、2017、2019、2020年)
全員攻撃全員守備の「赤い壁」再び
選手権の大舞台で並居る強豪の猛攻を跳ね返す「赤い壁」が帰ってきた。ここ数年は選手権上位をキープし、栃木県勢の急先鋒として躍動してきたが、昨年は準決勝で敗れ6連覇もストップ。高橋健二監督は県予選を勝ち抜くことの難しさを改めて実感したと言う。
「厳しい県予選でしたけど、國學院栃木高との決勝では延長戦後半の最後に勝ち切りました。今年の前期はプリンスリーグでも11試合勝利を挙げることができず苦戦が続きましたが、総体を終えてから調子も上がっていき、選手も自信になっていると思います」
伝統の堅守速攻の矢板中央にあって、鉄壁の守備に綻びが見られたシーズン序盤だったが、総体では高川学園(山口)等を下してベスト8に進出。DF梶谷皇光斗を中心とした守備ライン安定しており、選手権栃木県予選でも14得点1失点と、全国大会へ向け「赤い壁」は完成間近だ。
主将のMF井上拓実は中盤の底で攻撃を潰す対人の強さに加え、攻撃面ではサイドでの推進力に加え効果的なクロスで決定機を演出。県予選決勝での負傷もあったが、全国大会に向けて回復しており、精神的支柱として活躍が期待される。「選手権で矢板中央らしく、最後まであきらめない強さ、スピードを前面に出して上位進出を目指したいと思います」と高橋監督。「赤い壁」が再び全国舞台であらゆる猛威をも跳ね返すことだろう。
井上拓実(MF/3年生/主将)
「チーム一丸となって県予選を準決勝まで失点をゼロで抑えられたことは収穫だったと思っています。ただ決勝では集中が切れて失点してしまったので、選手権では集中して臨みたいと思います。プリンスリーグで前期は一勝もできなかったのですが、それで投げ出すのではなく、一人ひとりが向き合って勝つためにどうするかを考えた結果がインターハイベスト8につながったのだと思います。選手権では全員攻撃全員守備を徹底して、個々の良さが出れば結果につながると信じています」
堀内凰希(FW/2年生)
「厳しい県予選を勝ち抜いた経験値を選手権で活かしていきたいです。セットプレーがカギになってくると思いますので、初戦まで準備を詰めていきたいと思っています。対人の強さは今年のチームの強みだと思います。チームは優勝、個人としては得点王を狙っていきたいです!」