【レポート】俯瞰で捉えて理解する“サッカー脳”の鍛え方 with 川島永嗣選手
サッカー日本代表のゴールキーパーを務める川島永嗣選手がフランスから生出演したライブイベントの模様をレポート。パソコンを活用しながら、ロシアW杯での試合を俯瞰で見た時の選手の動きやゴールキーパーとしての視点を解説してくれました。ここでは、その一部とサッカー力UPにつながる川島選手からのアドバイスをお届けします!
カタールW杯の試合を見て目標にする選手をみつけよう!
「上手い選手、目標にしている選手がどういうプレーをしているのかを見ることで自分のイメージにつながります。イメージを持つことで、自分がどう動いたらいいのか、どういうポジショニング、アタックをしたらいいのかなどの感覚が、頭の中から身体におりてくるはず。ですので、カタールW杯の試合をたくさん見て、まずは目標にしたい選手をみつけるといいと思います。また、僕自身、小さい頃から、プロサッカー選手になりたい、W杯に出たいという憧れがあって今に至るので、子どもたちも、ぼんやりでもいいので、そういう気持ちを常に持ってほしいですね」
W杯の舞台は世界中から共感される感覚
「W杯を3回経験させてもらい、その素晴らしさを感じました。子どもの頃から憧れていた、出たいという思いでずっとやってきた舞台。実際に立つと、世界中がその1試合に注目するのでプレッシャーはあったものの、世界中から共感されるという感覚は、自分のチームで試合をするのとは全く違うものでした」
「興味を持ったことは調べる」というスタンスで!
「今は、いろいろな試合の映像を見ることができる時代。興味を持った選手やプレーがあればパソコンなどを活用してチェックすることが大切です。興味があること、わからないことは調べるというスタンスを心がけよう」
レベルが高くなるほど瞬時に考えて判断することが重要に
「ベルギー、スコットランド、そして今はフランスでプレーしていますが、中でもフランスの選手たちに感じたのは、サッカーIQの高さです。サッカーIQとは、試合の状況の中で、自分でどういう判断をしたらいいのか、その選択肢を選ぶのが上手いということです。
レベルが高くなるほどプレーのスピードが速くなり、その中でどう動いたらボールが取れるか、取られるかを察知しなければいけません。そのためには、常に自分がどう走ればボールが受けられるか、どういうタイミングで出ればいいか、どうすれば次のシーンで上手く動き出せるかなどを考えながらプレーすることが大事です」
サッカーノートを書くことで客観的に見られるようになる
「僕は子どもの頃からサッカーノートを書いていて、とくにしっかり書き込んでいたのは高校時代。最初は監督から言われてつけていたのですが、自主的に書くようになりました。
サッカーをやっていく中で大事なのは客観的な視点です。サッカーノートを書くことで、俯瞰的に捉えられるようになり、自分自身のことやプレーを客観的に知ることができるようになるのです。サッカーノートには、いいことを書く必要はなく、何を感じていたかを記すことが大事。パソコンを活用してサッカーノートを書けば、すぐに見返すことができるので便利だと思います。自分を客観的に見られる環境を作っていくこと。僕は今でも、思ったことをスマホにメモするようにしています」
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ロシアW杯の試合をPC版サッカーノートで解説してくれました!
2018年7月2日 ロシアW杯 日本vsベルギー
「僕が2回続けてヘディングをセーブした時の1回目のシーンです。シャドリ選手がヘディングでシュートを打った瞬間に、酒井選手がアタックをして、ヘディングが少し弱くなったので、セーブすることができました」
2018年6月28日 ロシアW杯 日本vsポーランド①
「ディフェンスラインを少しずつ下げながら、みんながマークをつけていたのを僕は把握できていたんですね。最後に11番のグロシツキ選手にシュートを打たれてしまうものの、予測しやすい状況で、対応できる準備もできていたのでセーブできたんです」
2018年6月28日 ロシアW杯 日本vsポーランド②
「19番のジエリンスキ選手が走ってくるのですが、吉田選手があえて11番のグロシツキ選手にアタックすることで、僕は19番の選手にボールがくることを予測できたので、結果的にシュートを打たれず、ボールをキャッチすることができました」