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全日本少年サッカー大会を観戦してキッズを成長させる

サッカーキッズにとって憧れの舞台、全日本少年サッカー大会(通称:全少)。たとえ出場しなくても親子で観戦することは、サッカー力アップにつながるものです。

そこで、この大会に出場経験を持つ保坂信之さんに、親子観戦すべき理由や観戦ポイントをうかがいました。

取材・文/編集部 写真/藤井隆弘

有名選手も多数経験した全日本少年サッカー大会

今年で第38回を迎える全日本少年サッカー大会(通称:全少)。
この大会は、各都道府県で予選を勝ち抜いてきた代表チームと、前回優勝チームを出した都道府県から1チーム(今年は茨城県)の全48チームで優勝を競う、ジュニアサッカーの最高峰の大会です。

「僕も小学生の頃、全少の決勝大会出場を目指して毎日練習に励んでいました。でも1点差で予選リーグ敗退。くやしくて苦い思い出です」と保坂さん。決勝大会には、クラブチームやJリーグ育成組織、地方のサッカー少年団などさまざまなチームが出場することからも、少年サッカーのレベルと裾野の広がりがわかります。

また、有名選手のなかにも決勝大会の経験者は多く、現在の日本代表・清武弘嗣選手をはじめ、Jリーグで活躍する中村憲剛選手やハーフナー・マイク選手、山田大記選手なども出場しています。つまりこの大会は、未来の日本代表を担うかもしれない選手が出場している、注目の大会でもあるのです。

試合を観てイメージすることが、サッカー上達の近道に!

キッズのサッカー上達には、毎日の練習だけでなく試合を観ることも重要。

「全日本やJリーグの試合を観ることは勉強になりますし、希望や夢にもつながります」(保坂さん)。

とはいえ、有名選手のプレーを観て自分のものにするのは、なかなかむずかしい。それよりも、同世代の試合を観戦すれば、よりイメージしやすいので、自分自身のプレーにも取り入れやすくなるのです。

「とくに全少の決勝大会には、ボールを奪われない子、パスの出し方やシュートへの持込み方が上手い子など“個の強い子”が必ずいます。そういう子を見つけ出して観察すれば、サッカー上達につながるんです」(保坂さん)。また全少など子どもたちの試合は、ゴール前の攻防が多い分、ママも飽きずに楽しめるはず。

全少は、来年度から冬に移行するため、夏の大会は今年がラスト。キッズのサッカー力を高めるために、夏休みの家族イベントとして、観戦に行ってみるのもおすすめです。

保坂さんにうかがったママ&キッズが全少を観戦するときのポイントをご紹介!
この観戦方法は同世代の試合観戦時に活用できるので、ぜひご参考に。

キッズに試合を解説してもらう

試合観戦しながら「今のプレーはどこがすごいの?」「どっちのチームが勝ちそう?」など、ママがキッズに尋ねましょう。キッズは試合内容や個々のプレーを解説しようと、より真剣に観るようになり、イメージしやすくなるのです。ただし「あの子のプレーはよくないよ」とキッズの解説を否定したり、「あの子のプレー、すごすぎる!」などと我が子以上に褒めすぎると、キッズの自信を喪失させてしまうので気をつけて。

キッズと同じポジションの選手に注目

高学年なら、同じポジションの選手のプレーについて「あのプレーどう思う?」「あの場面にいたら、どんな動きをした?」と聞いてみましょう。キッズは、自分だったらどういったプレーをするかを考えるので、サッカー力アップにつながるのです。

ママの直感でOK!輝いている選手をみつけよう

自分のキッズ以外の試合観戦経験が少ないママは、直感でいいので「あの子のプレー、すごい」「あの選手、輝いてる」と思う選手に注目してみて。そして、なぜそう思うのか—シュートがうまいから? 倒れないから? ボールを奪われないから?を自分なりに分析してみましょう。すると、自分のキッズに足りないプレーや動きが見えてくるはず。

どんな選手を目指しているのか聞いてみよう!

せっかくの親子観戦なので、改めてキッズに「どんな選手を目指しているの?」「どういうプレーができるようになりたい?」と聞いてみるのもおすすめです。ママは子どもの一番のサポーターであるためにも、子どもの目標選手やプレーを把握し、よりよいサポートをすることが大事。くれぐれも「〇〇選手を目指したほうがいいよ」などと強制はしないように!

観戦好きのママは勝ったチームを分析

サッカー観戦が好きなママは、勝利したチームがなぜ勝ったのか、その理由を考えてみるといいでしょう。ジュニアサッカーは、同じような試合に観えても、必ず勝っているチームには他との違いがあります。
例えば、パスがよくつながっているチームなら、日頃からパスをつなぐ練習を積み重ねている証。その試合から見えてくる練習をキッズと共有して、日常にも活かしましょう。

監督の声かけをチェック!

監督やコーチに目を向けてみるのもおすすめです。とくに負けたチームの監督やコーチが、選手たちにどんな声をかけているのか、耳を傾けてみるといいでしょう。そこから、チームの姿勢、監督やコーチがどのように子どもたちに接しているかがわかるはずです。それは、子どもたちが試合に負けたときのママの声かけの参考にもなるものです。

こんな選手を見つけ出して、イメージの参考にしよう!

(1)試合中にイライラしていない
上手い選手は多くのマークがついたり、ラフプレーにあったり、暴言をはかれることも。そんな中でも平常心でプレーできている選手は実力の持ち主!

(2)自分で判断ができる
試合中に、ドリブル、パス、トラップ、ダイレクトプレーなどを迷いなく判断できている選手。

(3)ゴール前で落ち着いている
ゴール前でパスをもらった瞬間も、焦ることなく自分のリズムでプレーができている!