帝京長岡高校(新潟県/私立)U-16日本代表のMF谷内田ら有望株を擁し、 北信越の強豪から「目標である日本一」へ【全国強豪校REPORT】
プレミアリーグ参入戦で敗退も本年度につながる戦いをみせる
昨年末、高校年代最高峰のリーグ戦、プレミアリーグへの参入を懸けた参入戦には選手権予選で敗退した帝京長岡(新潟)と瀬戸内(広島)の2校が出場していた。帝京長岡はプリンスリーグ北信越2位、瀬戸内はプリンスリーグ中国3位という成績によって出場権を勝ち取ったが、いずれも参入戦1回戦で敗退し、プレミアリーグ昇格を果たすことができず。それでも、3年生たちは選手権予選敗退から切り替えて、目標を持って12月半ばまでトレーニングに励み、試合では強敵相手に持ち味を発揮するなど、今年に繋がる戦いを見せていた。
帝京長岡は北海道コンサドーレ札幌U-18戦で試合開始直後に失点。選手権予選でも出た先制点を奪われてしまう課題がここでも出てしまった。MF陶山勇磨主将は「1年やってきてダメだった部分がもろに出てしまった」と悔しがる。だが、失点後に立て直してボールを保持する時間を伸ばした帝京長岡は、FW小林歩夢が決定的なシュートを放つなど反撃。そして、右SB小泉善人のクロスバー直撃のシュートのこぼれ球を陶山が決めて同点に追いついた。勝負どころでミスとセットプレーから連続失点し、勝ち切ることはできなかったものの、テクニカルなスタイルのサッカーは強豪相手にも通用していた印象だ。
帝京長岡は、帝京長岡のグラウンドでトレーニングする長岡JYFC出身の選手たちを中心に、磨かれてきた個々のポジショニングの良さとテクニック、判断力の高さが強み。それをベースとした攻撃でフィジカル能力の高い相手に立ち向かう。プリンスリーグでは富山一や星稜、アルビレックス新潟U-18などに勝利して2位に。だが、立ち上がりの弱さや要所でのミス、セットプレーからの失点によって、大事な試合で白星を逃している。谷口哲朗総監督は「大人のサッカーになりきれていない」と指摘していたが、課題を改善して本年度の飛躍に繋げなければならない。
U-16日本代表の注目1年生、MF谷内田ら期待の選手が揃う
札幌U-18戦が“引退試合”となった陶山は後輩たちへ向けて「フットサルをやっているので細かい技術は高いし、個の能力も高い。でも、サッカーになると適応できていないところがあった。狭い局面に慣れているはずなのに、逃げてしまって、蹴ってしまっている。こだわるべき部分をはっきりさせて突き詰めてやってほしいと思っています」と期待した。
強敵相手でも自分たちのサッカーに自信を持って、勇気を持って自分たちの力を出し切ること。U-16日本代表の注目1年生、MF谷内田哲平も「(札幌U-18戦も)もうちょっと短いパスで自分たちの良さを出していければ良かった。自分たちはまだメンタル的なところで怖がってしまう」と口にしていた。谷内田や小泉、FW晴山岬ら期待の存在がいるだけに、より、自分たちのサッカーに自信を持てるようにトレーニングして「目標である日本一を狙っていきたい」(谷内田)。