JICAボランティア(青年海外協力隊)のサッカー隊員が感じた南米ボリビア ユース事情~第7回~
サカママ読者のみなさま、こんにちは!
第7回となる今回は、ボリビアのサッカースクールの費用についてお届けしていきます。
ボリビアのお金事情
まずは、ボリビアという国の物価に触れたいと思います。
ボリビアの通貨はBoliviano(ボリビアーノ)と言い、私が滞在していた2年間(2017年1月~2019年1月)では、1Bs(ボリビアーノス)=約16~17円でした。
※偽札が多いため、紙幣のモデルチェンジが結構あるみたい…涙
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最近のボリビア紙幣
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2018年末頃まで私がよく使っていたボリビア紙幣
国民の平均月収は5万円~6万円(3000ボリ~3500ボリ)と言われています。
ちなみに、我々JICAボランティア、ボリビア隊の現地生活費は月455US$(5万円弱=2800~2900ボリ)でした。この金額は派遣される国によって大きく変わってきます。
ボリビア国内でも一番大きい第一都市サンタクルス市や、事実上の首都(2番目に大きい都市)ラパス市、第三都市のコチャバンバでは他の町と比べて物価が高めでした。
参考までに、私がいたスクレ市(第4~5都市にあたります)の例をあげると…
- 昼食(簡単な定食で)…10~30ボリ(約170~510円)
- 軽食…5~10ボリ(約85~170円)
- ハンバーガーセット…50ボリ(約850円)
- おかし(プリングルス)…20ボリ(約340円)
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Salpicon de pollo(鶏肉料理)とスープ
10~15Bs -
たまご、ジャガイモ、パスタの軽食
7Bs -
スクレ名物
Mondongo
- 缶ビール(350ml)…7ボリ(約120円)
- 大瓶ビール…12~15ボリ(約200~250円)
- ワイン(750ml)…20ボリ(約340円)
- 水(500~600ml)…5ボリ(約85円)
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スクレのビール「Sureña」
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ボリビアの水
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ボリビア国内のアクエリアス(500ml)、7~8ボリ(120円前後)
左から、リンゴ味・オレンジ味・グレープフルーツ味・西洋ナシ味 -
スクレ料理のレストラン(観光客用?)のメニュー
少しお値段高め、、、涙
もちろん、もっと安い商品もたくさんあります。
ボリビアのサッカースクール費用は?
さて、本題のサッカースクールの費用について。私が2年間JICAボランティアとしてお手伝いさせて頂いた「南ボリビアスポーツセンター(スペイン語でCentro Deportivo del Sur)」では、月50Bs(約850円)の基本コースと、月80Bs(約1360円)で有料のフットサル場を使用する小さい子のコースの2コースがありました。
しかし、このクラブはNGO的な要素の強いスポーツクラブのため、貧しい家庭の子でもサッカーを続けられるように非常に低価格での設定でした。そのため、毎年選手数は多いのですが、指導者を雇うことはなかなかできません。その分、私たちJICAボランティアが必要なクラブだと感じた次第です。
※月謝が安いと、知らない間に辞めていく選手やちょっと来てすぐ違うチームに行く選手も多く、選手がなかなか定着しない入れ替わりの激しいチームでもありました。
他のスクレ市のサッカークラブの月謝の相場は、月100Bs(1700円)程度。スクレ市のプロ下部チームだと、月150Bs(2550円)位だったと記憶しています。
また、第三都市にあたるコチャバンバでは、だいたい月100~200Bs(1700~3400円)、平均すると月150Bsあたりのチームが多いと聞きました。
大都市ラパスやサンタクルス市のサッカークラブだと、月200~300Bs(3400~5100円)くらいのようです。
やはり、それぞれのクラブに集まる方々は月謝と経済事情が比例しているような感じで、月謝の高いクラブには裕福な家庭の子どもたちが、月謝の低いクラブには貧しい家庭の子どもたちが在籍しているような雰囲気でした。
それでも、田舎に行くとサッカーは好きだけれどチームに通えない子を多々みてきました。距離的に通えない子、学校のない時間帯は親の手伝いでお仕事をしなければならない子、経済的に難しい子等々…
そんな中でのこの月謝。高いと思うか低いと思うかは、、、人それぞれの感覚次第!!
とにかく、貧富の差が激しいと感じた国でしたね。
さて、次回はボリビアサッカーの移籍事情についてお伝えしたいと思います。お楽しみに!