【第97回高校サッカー選手権】初出場校が見た選手権ー瀬戸内高校(広島) | サカママ メインコンテンツに移動

【第97回高校サッカー選手権】初出場校が見た選手権ー瀬戸内高校(広島)

高校サッカーの頂点を決める「全国高等学校サッカー選手権大会」。
第97回にあたる今年度の大会は、昨年12月30日の開幕戦を皮切りに約2週間に渡って熱き戦いが繰り広げられた。
今大会で念願の選手権デビューを果たしたのは浜松開誠館(静岡)、大阪学院(大阪)、龍谷(佐賀)、そしてベスト4に進出した瀬戸内(広島)のわずか4校。
“弱小チームだった”と監督自らが振り返る瀬戸内は、いかにチームを立て直し、大舞台での快進撃へとつなげたのだろうか?

初出場校が見た選手権 - 瀬戸内高校

SPECIAL INTERVIEW 安藤正晴 監督

「選手たちには無限の可能性があることを知った」

あんどう・まさはる● 修道高校、広島大学でプレーし、大学時代にフットサル日本代表に選出。瀬戸内を率いて19年目にして、広島県予選5連覇中の宿敵・広島皆実を破り選手権初出場を果たし、全国大会でチームをベスト4へ導いた。

選手権初出場にしてベスト4進出という素晴らしい結果を残しましたが、大会を終えての感想をお願いします。

“弱小チーム”からスタートした1年でしたが、長年の夢であった選手権出場をついに果たしてくれました。県予選突破、そして大会初戦から準決勝の流通経済大柏戦まで、成長を続けたチームだったと思います

「弱小チーム」と言われましたが、それがこの1年でどう変わっていったのでしょうか?

1学年40名ほどが在籍するサッカー部なのですが、3年生は27名しかいません。スタメンの半数を占める2年生を中心とした下級生たちが夏を越えて成長してくれたのだと思います。インターハイが終わった後、プリンスリーグ中国で最下位まで低迷し、伸び悩んでいた時期がありました。そこで蹴って走るサッカーから、テクニックを活かし、ボールを運ぶサッカーに転換したことが功を奏したのだと思っています

瀬戸内高校
準決勝の流経大柏戦ではスタメンの内6人が2年生で構成された。大会期間中に上級生と下級生の絆はさらに深まったという。

安藤監督は瀬戸内での指導19年目となりますが、過去にこれだけチームが成長したと感じたことはありましたか?

いえ、初めてかもしれないですね。まず『自分たちは強くない』と向き合うところからスタートし、色々ともがきながら、教員、生徒と一緒になって試行錯誤を繰り返してきました。それは単純に走り込むであったりの根性論ではなく、頭で考え、互いの心を刺激し合う作業をしてきたことが、今回の成長につながったのだと思います。それは今後も継続していきたいです

これまで県予選決勝の壁となった広島皆実に勝利しての選手権初出場でした。インターハイで全国大会の出場経験があっても、選手権は違いましたか?

全然違いましたね。すべてが未知の世界でした。そんな特別な場所で生徒たちが良い意味で自信を持ち、それが成長につながる姿をこの目で見ることができました。我々教員は子どもたちに無限の可能性があることを、改めて勉強させていただきました。この2カ月間は本当に素晴らしい時間を過ごさせていただきました

どのような指針をもって選手権に臨まれたのですか?

初戦の1月2日にすべてを懸けて広島を出てきました。そこで勝利した後は翌日の試合をどうするか、一戦一戦自分たちのサッカーを貫くことだけを考えていました

瀬戸内高校
選手宣誓の大役を務めた主将のMF佐々木達也は、キャプテンシーを存分に発揮し、チームの快進撃を支えた。

鹿島アントラーズで活躍中のOB安部裕葵選手の存在は、選手にとっても励みになったのでは?

そうですね。今の3年生は安部が3年生の時に1年生だった世代ですから、彼のプレーや人間性をよく知っています。安部はコツコツと努力を重ねる選手でしたので、今の3年生もそれを見習って努力を続けたことで、このステージに立つことができたのだと思います。安部は練習にも来てくれて、『選手権を楽しんでほしい』と送り出してくれました。先輩の言葉は彼らにとっても励みになったと思います

初出場にしてベスト4進出を果たし、埼玉スタジアムの大舞台も経験しました。

伸び伸びやろうと選手を送り出しましたが、流経大柏が一枚上手だったということです。全国のトップを取りに行くチームの強さを感じることができました。アタッキングサードから先が固く、高さも強さも想像以上でした。その中で、選手たちが自分たちの持ち味である運ぶサッカーを90分通してチャレンジできたことは誇らしいことだと思います。5失点でもフェアプレーを貫き、最後まで走り抜いた姿に胸が熱くなりました

1、2年生に期待することは?

2年生は準決勝で6人が先発し、交代で1年生も出場しました。今回のチームはゼロから構築していきましたが、来季のチームは継続する部分と、新たに力を発揮できる部分を選手と一緒に学びながら創っていきたいと思います

瀬戸内高校 選手インタビュー

中川歩夢(FW/2年)
「流経大柏は今まで戦ったチームと一段レベルが違って、何もできずに悔しかったです。新人戦、インターハイ、選手権で県3冠を獲ることが目標なのでチーム一丸となって、またこの舞台に戻ってきたいです。3年生がここまで連れてきてくれたので、今度は僕らが後輩にこの舞台を体験させてあげられるように頑張りたいと思います」

田辺利樹(MF/2年)
「3年生の最後の遠征ということで、ホテルで長い時間を過ごして3年生と2年生の絆が深まりました。選手権という舞台はもちろんなんですが、埼スタは独特の雰囲気がありましたね。この経験を次に活かさないと意味がないですから、広島に持ち帰って、チームの強化につなげていきたいと思います」

瀬戸内高校 試合結果

2回戦
2019.1.2
味の素フィールド西が丘
瀬戸内 1-0 都市大塩尻高(長野)
3回戦
2019.1.3
駒沢陸上競技場
瀬戸内 2-1 岡山学芸館
(岡山)
準々決勝
2019.1.5
フクダ電子アリーナ
瀬戸内 1-0 日本航空
(山梨)
準決勝
2019.1.12
埼玉スタジアム2〇〇2
瀬戸内 0-5 流通経済大柏
(千葉)