先輩が語る大学サッカー 一般入試合格のススメ(その2)
高校生たちに贈る「夏から始める大学受験対策」
ここで紹介するのは「大学でサッカーを続ける」ために“一般入試”で大学を合格し、現在活躍を続けている先輩たちだ。
高校3年間、サッカーに情熱を燃やし続けた彼らは、どのようにして合格を勝ち得たのだろうか?
一般受験から大学でサッカーを続けるということ。
勉強と部活の両立は、高校生にとって永遠のテーマといえる。だがこの課題に真剣に向き合い、難関と呼ばれる大学入試を勝ち抜き、サッカー部のトップチームで活躍する先輩たちは存在する。彼らは限られた時間の中で、どれだけの努力を重ね“二兎”を得ることができたのだろうか。
今回はサッカーの実績を背景に入学するのではなく、一般入試から大学合格を勝ち取り、関東大学リーグのトップチームで活躍する3人を紹介する。
千葉丈太郎 東京学芸大学◀︎都立駒場高校(東京)
ちば じょうたろう●1995年8月19日生まれ/東京学芸大学教育学部4年/DF/171cm・64kg
「大学でサッカーを続けたかったから、真剣に受験に向き合った」
東京学芸大学は、サッカーのコーチをしてくれた方の出身校であったこと、家が近いこともあって身近に感じていました。また、同じ高校の先輩で、東学大の主将を務めていた菅佑也さんの存在が大きかったです。彼の後を追いたかったので、進学を真剣に考えるようになりました。
ただ、高3の夏まではサッカーばかりやっていて、勉強はついていくのがやっと(苦笑)。テスト前に一夜漬けするような毎日でした。それでも国立大は受験科目が多いので、毎日ちょっとずつでも全部の教科を触れるようにしていました。高校最大の目標である選手権は諦めたくなかったので、練習は誰よりも手を抜かずにやったつもりです。
結果、選手権は都予選で敗れて11月には引退。そこから入試までの3カ月は朝10時から夜10時まで12時間、塾にこもって勉強しました。意外にメンタルが弱いので(笑)、選手権に出られなかった虚無感も重なり、センター試験前は何も喉を通らないほどでした。でも蓋を開けてみたら、意外にもセンターの得点は6割以上。目標としていた東学大合格は叶いませんでしたが、浪人生活でやるべきことは明確になりました。
浪人生活では大手の予備校に通うことなく、現役時代と同様に地元の個人塾を選びました。一人で黙々と勉強するのが性に合っていたんだと思います。親にお金を借りたくなかったので、平日は朝の8時から10時までコンビニでバイトをしてから塾に行くようにしていました(※1日のスケジュールを参照)。良い気分転換にもなるし、全国の浪人生の皆さんにも早朝バイトはおススメします(笑)。また、生活が単調にならないように夜はランニングし、毎日手帳を書いていました。日記のように何時から何の勉強をしたかを記し、最後に自戒を込めて一口メモを添える。これを習慣にすると、一日を手抜きできないようになります。
浪人生活では、やればやるほど点数が上がってモチベーションになりました。基礎からやっていくと現役当時に分からなかったことが驚くほどよく分かるんです。最終的にセンター試験は8割を越え、東学大の試験にも合格することができました。
これまで辞める選択はいくらでもありましたが、僕は大学でサッカーを続けたかったから、真剣に受験に向き合いました。選手権までサッカーに明け暮れ、僕は浪人することになりました。でも、それを後悔したくないから、今サッカーを一生懸命やっています。大事なのは周囲に振り回されることなく、自分がどうしたいかを明確にすることだと思います。
千葉センパイからのアドバイス!
・日記を書くことで手抜きできないようにする
・毎日少しでずつでも全部の教科を勉強した
・一夜漬けでは無理。基礎から日々の積み重ねが大事
先輩が語る大学サッカー 一般入試合格のススメ(その1)はこちら
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