本を読まない子どもがサッカー本を読むようになったきっかけ
皆さまこんにちは! あっという間に年末の雰囲気が漂ってきましたね。ジュニア期のサッカー少年たちの最大の目標でもある、全日本U-12サッカー選手権大会の予選も各地域で盛り上がっている時期だと思います。
今回のサカママコラムは、本を読まない子どもがサッカー本を読むようになったきっかけについてお話ししたいと思います。
毎晩読み聞かせをしていたころ
初めにお伝えしておくと、私は子どものころ、本を読むことが好きでした。小さいころは母がよく絵本の読み聞かせをしてくれていて、小学生になると図書室からさまざまなジャンルの本を借りてきて読んでいました。そのうち歴史が好きになり、司馬遼太郎先生の作品は時間を忘れて没頭し、何度も何度も読んでいました。
子どもたちにも本を好きになってもらいたくて、長男が小さいころは一日最低3冊、多いときは5冊以上、夜寝る前に絵本の読み聞かせをしていました。毎日ですよ、毎日! 途中からもう修行です。
自分で決めたことは最後までやり続ける! をモットーに生きてきたので、自分で自分を苦しめていた時期もありました(眠すぎて簡単な絵本3冊で済ませた日も多々・・笑)。
次男が生まれてさらに忙しくなったころは、だんだんと自分に甘くなり、1冊でもいい日を勝手に作ったりもしていましたが、とにかく毎日何かしらの読み聞かせをしてからクラシックの音楽を流して寝る。という謎のルーティンを過ごしていた子どもたち。
その甲斐あって今ではすっかり本が大好きな少年に!!・・・なったわけでもなく、寝る前のクラシック効果で音楽の才能に目覚めたわけでもなく、サッカー大好き少年が出来上がりました。
興味のないものを無理に薦めない
これは長男が小学生になり、本格的にサッカーにのめり込んでいったころの話です。子どもたちがサッカーを始めてからは専らサッカー関連の本ばかり読んでいた私。読んでいるうちに、とても勉強になることが書いてある! ぜひ子どもたちにも読んでもらいたい! と思い「これすごく参考になる! 読んでみるといいかも!」と言うと、「はーい!」と返事だけは素直。ですが、一向に読む気配もなく。
しかし興味のないものを無理に薦めても余計に嫌になるだけ、自分で手に取るまで待とう! と思いました。どうやって自然に興味を持ってもらえるのか? 本棚に置いても読まないのであれば、毎日必然的に目にする場所に置いておこう・・・と思い考えたのが、トイレ!!笑
我が家のトイレの棚にちょうど本を置けるスペースがあったので、そこに並べてみました! もちろん並べ方も、手に取りやすそうなタイトルや表紙を考えながら笑
サッカー本だけ置いておいても「読んでね!」という無言のメッセージになりそうなので、ことわざの本や絵が多めな子ども向けの歴史の本、英単語の本なども混ぜながら、しばらく様子を見ることに。
変化があった日
本をトイレに置くようになってからしばらくは、長男はことわざやの本や英単語の本を読んでいるようでしたが、ある日、サッカー本がいつもと違う配列で置いてあることに気付きました!!!(読んでる!!)
すぐに何か言うと嫌がるかもしれないので、ふとしたときに聞いてみました。「そういえばトイレのサッカーの本って読んだことある?」
すると長男は『あるよ』と。私は心の中で(っしゃー!!)とガッツポーズしましたが、顔には出さず冷静に。「そう。何が面白かった?」と聞くと、『〇〇と△△』(おお! 既に何冊か読んでいた!!!)
翌日、長男が読んだ本に近いサッカー本を手前に並べ、本の配列を変えました。その後も、大好きな堂安選手の本が出版されたら、画用紙で作った付箋に「やれば出来る! 自信を持って!」などティモンディか松岡修造ばりのアツいメッセージを書き、その本の中で自信につながりそうなページに挟んだりして、付箋がずれているのを見ては、(読んでる~!!泣)と心の中でガッツポーズしていました。
長男が高学年になるころには、トイレ以外でもたまにサッカー本を読んだりする姿を見て良かったなと思っていました。
強制ではなく、興味を持たせるきっかけをあちこちに散りばめる
次男は絵本は好きでしたが、活字を読むのが苦手でサッカー本などは全く読んでいませんでした。絵が多めのサッカーの本を置いておきましたが、長男のようにトイレに長居するタイプでもないので読んでいるのかどうか分かりませんでした。
サッカー漫画から始めようと、『アオアシ』や『ブルーロック』などをそれとなく次男の机の上に置いたりもしましたが、多少読んだ形跡はあるもののそこまでハマっている様子もなく。
強制する必要はないかと、映像で興味を持ってもらおうと風間八宏さん(南葛SC監督)のYouTubeを一緒に見ることに。やはり次男は映像を見る派、他のチャンネルも食い入るように見ていました。これはこれでいいか、時代だね~と思っていたある日、仕事から帰宅すると衝撃の姿が。
次男が風間八宏さんの本を読んでいるではありませんか! それもわざわざ! トイレから持ってきて!!笑
たまたま気になっただけかもしれません。しかし、興味を持つきっかけはさまざま。誰かに言われて行動しても長くは続かない、すぐに飽きてしまいます。特に4年生の次男は私に何か言われると反発したくなるお年頃。
読まなくなる日も来るでしょう。それでもいいかなと思います。自分のプレーに悩んだりしたらまた読むかもしれません。
ランドセルに入っている本を見ると、自分で図書室でこれを選んだなんてかわいいなと思ってしまいます。
これからも、大好きなサッカーを大好きなままでいてもらいたいなと思っています。