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岡山学芸館高校【全国強豪校REPORT〜全国高校総体 北海道2023特集〜】

岡山学芸館高校【全国強豪校REPORT〜全国高校総体 北海道2023特集〜】

高校サッカーの夏、いつもの景色が戻ってきた。無観客、応援制限が解除された全国高校総体予選では、全国各地で大声援が選手たちを後押しし、熱狂の中、数々のドラマが生まれている。今回は岡山学芸館高校を紹介。

日本一を成し遂げた岡山の雄。タフになって夏の王者も目指す

岡山学芸館高校

岡山県/私立
[主な成績]●インターハイ(7回出場/最高位=ベスト8〈2021年、2022年〉)
●選手権(5回出場/最高位=優勝〈2022年度〉)

チーム紹介

日本一の重圧に負けない勝負強さ

昨年度に岡山県勢として初めて選手権の優勝を成し遂げた。環境整備にも力を入れて強化を図り全国大会でも着実に結果を残していった岡山学芸館。今年1月に国立競技場で力を思う存分に発揮し、これまでの努力が実を結ぶ歓喜に沸いた。

新チームはすぐに新人戦に臨んだが、ここでつまずいた。有形無形の『日本一』のプレッシャーもあり、準決勝で敗戦。高原良明監督はこの結果を受けてネジを巻き直し、「選手にもかなり強く求めました。インターハイでは『絶対に負けられない』という気持ちで臨んだ」という。その結果、準決勝は試合終了間際でリードされる苦しい展開となったが、セットプレーで同点に追いついてPK戦で勝利する勝負強さを発揮。身体的にも精神的にもタフなチームになって岡山学芸館は今年も全国の舞台に臨んでいく。

チームスタイル

縦へ強く速いサッカー。今年は組織力の向上がカギ

 

強度を高く保って球際でバトルし、縦へ速く攻めていく。強く速いサッカーを展開するチームカラーは変わらない中、高原監督は「個の能力が抜けている選手はいない。けど、全体的に技術のある選手がいるので、今年は攻撃も守備もグループでやっていくことが大事になる」と話す。GKの正確なキック。サイドアタッカーのキレ味鋭いドリブル。これらの特長をうまく引き出していく組織力の向上がカギになる。FWの軸となる田邉もワンタッチゴールの多いタイプ。みんなでチャンスを多く作っていきたい。

KEY PLAYER 平塚 仁(3年/GK)

日本一を経験したGK責任もってゴール守る

2年次に日本一を経験したからこそ、今年に懸ける思いは人一倍強い。「これまで自分が一番いい経験をさせてもらっている。その分、今年は自分が引っ張っていかないといけない」。責任感を強めるGKは、持ち味のキックとともにシュートストップのスキルも磨いて、チームを勝利に導く。

平塚 仁

TOPICS 01

平清孝GAの存在

平清孝氏が昨年にゼネラルアドバイザーに就任。40年以上も東海大福岡高を率いた指導者は、サッカーのセオリーや勝負における大事なことを、優しく、時に厳しく、選手に伝授している。

TOPICS 02

サッカーに向き合える充実の環境

瀬戸内占春寮で野球部と合わせて120名が共同生活を送っており、寮の目の前にサッカー場1面とフットサルコート1面が完備。選手がいつ何時もサッカーと向き合える環境が整っている。

TOPICS 03

受け継がれる伝統

二人の兄も学芸館サッカー部に在籍した木下瑠己(3年)。兄の背中を追ってきた木下は、「全員で戦って、全員で勝って、全員で喜ぶ。そこがすごくいい」と学芸館の伝統を語る。

PICK UP PLAYERS

田口裕真(3年/MF)

田口裕真

中盤底から長短のパスで試合を組み立てつつ、ゲームを決定づける一発のスルーパスやミドルシュートからゴールも狙う市船の屋台骨。今年はキャプテンとしてもチームを力強く牽引する。

田邉 望(3年/FW)

田邉 望

「負けたくない気持ちは誰よりも強いですし、自分が点を決めてチームを勝たせたい。得点王も狙っていきたいですけど、まずはチームが勝つことを考えてプレーしたいと思っています」

取材・文・写真/寺田弘幸