やる気と潜在能力を引き出す、「言葉がけ術!!Ⅴ」 | サカママ メインコンテンツに移動

やる気と潜在能力を引き出す、「言葉がけ術!!Ⅴ」


やる気と潜在能力を引き出す、「言葉がけ術!!Ⅴ」

皆さまこんにちは!

サッカーコーチ・企業研修・経営コンサルタントの丸山寛之です。

皆様いかがおすごしでしょうか?

「Withコロナ」という言葉どおり、感染対策に気を遣いながら生活を送ることが習慣化しつつあるのではないでしょうか。

私も手指消毒、マスク、手洗い、うがい、検温等が習慣化しています。
サッカーもコーチ、選手だけで無く保護者の健康管理にも配慮しながら、活動を行っています。

コロナと上手につき合いながら活動をよりよいものにしていきたいと思っております。

さて、先月までは「褒める言葉がけ」、効果的な言葉がけとして「コントロールできる言葉がけ」という話をしてまいりました。

今月は、もう一つの「効果的な言葉がけ」の重要なポイントについてご紹介していきたいと思います。

前回同様、「効果的な言葉がけ」にはある法則があります。

この法則に則って言葉がけをすれば、「誰でも簡単に」よい言葉がけができるようになります。

また今回は、選手同士の声がけを、よりよいものにするためにコーチや保護者等が選手にどのような言葉がけや話をするかということにも繋がって参ります。

では早速始めていきましょう!!

以下のA君、B君の二つパターンの声がけを比べてみてください!

想定としては試合中、A君がパスを出してB君がシュートを打ち、外れてしまったという状況です。

パターン①

A:ちゃんとシュート決めてよ!!

B:Aくんこそ、ちゃんといいパスだしてよ!!

ありがちなシーンです。
では、パターン②をみてみましょう!

パターン②

A:次はパスが足元いくようにするから!!

B:俺もどんなパスがきてもコントロールできるように練習するよ!!

どうでしょうか?この二人の会話ですが、どちらのパターン会話がこの二人の将来を考えたときに成長しそうでしょうか?

パターン①でしょうか?

パターン②でしょうか?

この二つのパターンの違いはなんでしょうか?

では、もう一つみてみましょう!

想定としては、相手チームに守備のA君がかわされてシュートを打たれ、ゴールキーパーのB君が取れず、得点されてしまったという状態です。

パターン①

A:ちゃんと取ってよ!!

B:Aくんこそ、簡単にかわされてんじゃねーよ!!

これもありがちなシーンですよね。
では、パターン②をみてみましょう!

パターン②

A:相手にプレスをかけるタイミング遅かった、次、気をつけるよ!!

B:後から声かけるタイミング遅かった、次、気をつけるよ!!

さあ、どうでしょうか?この二人の成長もそうですが、チームとして強くなりようなのはどちらの声がけでしょうか?

パターン①でしょうか?

パターン②でしょうか?

この二つのパターンの違いはなんでしょうか?

2パターンの会話をみていただいて、違いは皆さん、お気づきになったと思います。

パターン①はネガティブ、他人の責任にしている。改善点が具体的にわからない。
パターン②はポジティブ、自分の責任で考えている。改善点が具体的にわかる

こんなワードが出てきたのではないでしょうか?

この二つのパターンには明確な思考の違いがあります。

それは「他責思考」と「自責思考」です。

「他責思考」とは、自分に責任が降りかからないように他者に責任を転嫁する思考です。
「自責思考」とは、自分にできることはなにか?という自分起点で物事を考える思考です。

一点注意が必要ですが、「自責」とは、決して自己否定するという意味ではありません。お間違えなく!

「他責思考」が蔓延したチームでは選手が成長しないばかりかチームの雰囲気も悪く、強くなることも難しくなります。
改善ポイントが不明確な場合が多くなります。

一方「自責思考」が浸透しているチームでは選手ひとり一人が自分自身の課題も認識し、練習で克服しようと努力しつつ、試合での声がけもお互いの修正に繋がり、試合中においても成長し、強くなっていきます。

また上記の例のように自分自身で具体的な改善ポイントを考えるようになるとともに、周りも自分自身にできることの一つとして、「相手が良くなるために改善ポイントを具体的に伝える」、いわゆる「フィードバック」を行うことも自責思考で考えると出てきます。

では、他責思考と自責思考はどのように育まれていくのか?

ずばり、それはコーチ、親等の考え方や指導の仕方で決まります。

コーチ、親等の立場の皆さん!指導等において、自責で考えられていますか?ということです。

選手のミスやできていないことを指摘する前に、「できるように指導できているか?」、「できるように伝えられているか?」ということです。
指導とフィードバックを繰り返し行うということです。

フィードバックは単に改善点を具体的に伝えるだけでなく、できているところはしっかり褒める

ということが不可欠です。これまでの私の言葉がけシリーズをお読みいただいた方であればピンとくるはずです。

すなわち、先ほども出て参りましたが、

「他人の責任として考えるのでは無く、自分自身にできることは何か?」

という観点で考えると言うことです。

具体的には、
「シュートを外すな」と指摘する前に、「シュートの正しい打ち方を伝えられていて、繰り返し練習させられているか?」と考えることができていますか?

「ちゃんとパスをだそう」と指摘する前に、「ちゃんとしたパスというのを普段からもっと具体的に伝えられていて、繰り返し練習させられているか?」と考えることができていますか?

「ネガティブな声がけはするな」という前に「常日頃からネガティブな声がけがなぜ良くなくて、ポジティブな声がけがなぜいいのか、を伝えられていて、ポジティブな声がけを自分自身も行い、選手にも促すことができているか?」と考えることができていますか?

これが「自責思考」で考えるということです。

まず、何か問題が起こった時は

「他人に矢印を向けるのではなく、自分自身に矢印を向けて考える!」

という習慣を強烈に意識してやってみてください。

自分自身が気づくこともたくさんあり、自分自身の言動が変わるだけで無く、周囲の言動も間違いなく変化します。

ぜひ、まずは実践することをお勧めします!!

2020年はコロナで大変な年となりましたが、一年間お付き合いいただきありがとうございました。
来年も引き続き執筆させていただきます。

次回、新年1回目は「言葉がけの実践の大切さ」ということをテーマにお伝えしていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さまお体に気を付けてご自愛ください!!

WRITER PROFILE

丸山寛之

コア・エリート株式会社 代表取締役社長。 JFA公認C級コーチ、JFA3級審判員。 強いチームをつくる、チームプロデューサーとして経営コンサルティング、企業研修、講演等の傍ら東京都においてU-12の女子サッカーのトレセンコーチ、U-15の女子クラブチームのコーチを行う。また、年に数回はJFAのガールズフェスティバル等の開催にも加わり、将来のなでしこ育成に携わっている。