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【GK TECHNICAL】シュートストップにおける視野の確保

GK向けの練習メニューを紹介する「GK TECHNICAL」。
今回のレッスンテーマは、「シュートストップにおける視野の確保」。

今回は、シュートストップの中でもボールが“見えていない”状況から、ボールを“見て”、そしてシュートに対応する練習です。
“見えていない”状況からのシュートとして多く挙げられるのは、サイドからのパスをゴール前で受けたFWが1タッチでシュートする状況ではないでしょうか。
GKとして、事前にゴール前の状況を把握しておくことは重要ですが、味方と相手が密集している状況で、誰がシュートを打つのか特定するのは難しいです。
しかし、日頃の練習から、“見えていない”状況を“意図的に”作り出し、トレーニングを積むことで、対応できる範囲も広がってきます。

LESSON1 左右への移動を伴うシュートへの対応

左サイドからのパスが写真❸のボールの位置にいるFWへとつながり、FWがシュートするのを防ぐトレーニングです。
試合では❸の位置にいるFWにパスがつながるまでにも、味方、相手選手が多く存在していることも考慮しましょう。

写真❶❷の状態でGKが構えの姿勢をとり、FWの合図とともにGKは素早くFW(ボール)に対して視点を合わせ、シュートに対応します。
GKが余裕を持って対応してしまう場合は、FWの合図からシュートまでのタイミングを早めたり、角度を広げたりと調節しましょう。

LESSON2 前後への移動を伴うシュートへの対応

前転することで頭が“回る”状態を意図的に作り出し、視点が若干、安定していない状況から対応するトレーニングになります。
ボールと両ポストを結んだ線上にマーカーが置いてあり、GKは前転して起きた上がったとき、マーカー間にボールを通させないようにシュートに対応すればゴールされることはありません。

FWの合図とともにGKは前転、FWはボールに移動してシュート。GKは頭がぐらつき、視点が合わない場合もありますが、タイミング良く構えて対応できるように努めましょう。

ワンポイントトレーニング
首の筋力を鍛えて瞬時の判断力をサポート

人の頭の重さは、体重の約10~15%だそうです。ポジションを修正する際には、頭にも体重がかかり、多少なりとも頭がぶれ、“視点”にも影響を与えます。シュートに素早く視点が合えば対応できる範囲も広がっていく可能性が高くなります。視点がぶれないために、頭を支える首の筋力を強化しましょう。

TRAINING1

 

横に倒れた姿勢から、首だけを下から上にゆっくりと動かす。1回の動作でも負荷は非常にかかるので、まずは1日5回×2セットを目安に。

TRAINING2

 

仰向けの姿勢から、ここでも首だけをお腹の方向へゆっくりと動かしていく。頭を下げたとき、地面に頭をつけない。1日10回×2セットを目標にはじめよう。

TRAINING3

 

1日10回×2セット。肘を地面に付いた姿勢から、顔を起こすような動作。パンチングし、前方に倒れた際などにも、こういった動作が必要になってくる。

監修・文/松本拓也
写真/藤井隆弘

 

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