教えて!カントク!Vervento京都F.C.(京都府)倉田旬監督
「中学サッカー進路」について、サカママからの疑問に監督が答えます。ただ上手さだけを追求するのではなく、サッカーを通した人間教育の大切さについて、耳を傾けてみてください。
Vervento京都F.C.
(京都府)
倉田旬監督
小学生のうちに中学サッカー進路はいつごろから考えるべきでしょう。
遅くても1年前からは進路について考えていた方がいいと思います。というのも、自分の将来像を見据えたうえで日頃のトレーニングを積み重ねてほしいからです。自分の進路を考えていく中で、「自分に足りないもの」や「ストロングポイント」などを発見し、伸ばす努力を大切にしてほしいと思います。
クラブチームにおける中学の部活動との違い、部活動と比較したクラブチームの良さとは何でしょう。
グローバルな時代に合った取り組みがクラブチームの方がしやすいのかなと思います。例えば、海外遠征やより専門的なトレーニングなどです。部活動で全くできないわけではないですが、クラブチームの方がよりアグレッシブにできるのではないでしょうか。
私たちのクラブではブラジル遠征を行ったことがありますが、普段体験できないことを感じ、より幅広くサッカーについて考えられるようになりました。世界を体験することは、現代サッカーを生き抜いていくために必要不可欠なことではないかと思います。
中学年代の保護者のサポートについて、どういったことが大切か、また保護者はお子さんとどう向き合うことが大事だとお考えでしょうか?
近年、よりお子さんに手間をかける親御さんが増えたと思いますし、サポートしなければいけないという意識が高いと感じています。ですが、子どもが成長する瞬間はたくさんあります。時々、それを奪ってしまっていることもあるのではないのかと思うのです。子どもへのサポートはあくまでサポートであり、使命ではないのです。しっかりと子どもを観察し、必要な時に手をかけることが大切だと思います。
また、子どもとの向き合い方は、結果ではなく考えを聞くことが大切かなと思います。必要以上に子どもを助けてしまうと、考える必要がなくなってしまいます。ですので、お子さんが考えたことに関して認めてあげることが大切なのではないでしょうか。
クラブチームでの活動と学業は両立できるでしょうか?
できますが、本人次第です。そして、簡単にできることではありませんから、本人の努力を認めてあげることも大切かと思います。本人が目標を持ち、それに向かって成長していれば両立していると私は考えます。
中学年代の育成について、大切なことは何だとお考えですか?
分析力とバランス感覚が大事だと考えます。
様々な性格や特徴を持った選手がいますので、その選手の性格や特徴、あるいは適した時期かどうかを考えて働きかける必要があるかと思います。
そのように育成していった選手たちが、最後にはどこでも成長できる強い心の芯を持ち、誰にも負けない武器を持って次のステージへと羽ばたいていってくれればと思います。
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