サッカー力UPに最も大切!基礎体力をつける7つの習慣
基礎体力をアップさせるのってむずかしい…!? いえいえ、ほんの少し日々の生活を変えるだけで体力はついていくのです。今日からはじめられる簡単な方法を、岡崎慎司選手のパーソナルトレーナーでもある杉本龍勇教授に教えてもらいました。
実は小学校で行うスポーツテスト(新体力テスト)の結果は、1983年をピークに右肩下がりに落ちています。最近は横ばい状態ではあるものの、子どもたちの基礎体力は確実に落ちてきているのです。
基礎体力の低下には、社会風潮の変化だけでなく、親御さんの子どもへの接し方も影響しています。チェック項目にあるように、ついお世話をし過ぎたり、子どものペースに合わせていませんか? 親御さんが意識や接し方を少し変えるだけでも、子どもたちの体力アップにつながるものです。
また、「サッカーをしているから、うちの子は体力がある!」と思っているのは大きな間違いです。スポーツをすることで、昔は当たり前だった平均的な基礎体力を獲得できているのであって、サッカ ーをしているなら、それ以上の体力があ ってこそ。サッカー力を高めるためにも、まずは基礎体力をつける習慣を身につけていきましょう。
習慣① すべては正しい姿勢から。常に背筋を伸ばすことを意識させる
正しい姿勢とは、背筋が伸びた状態のこと。正しい姿勢を意識させるだけでも、背筋力や腹筋力につながっていくものです。また、正しい姿勢がキープできるようになれば、速く走る力にも。日頃からキッズが正しい姿勢で過ごしているかをチェックして、背筋が曲がっていたら「正しい姿勢でね!」と声をかけてあげましょう。
習慣② 親がキッズのバッグを持つのはNG!重たい荷物は積極的に持たせよう
今後大切になる筋力トレーニングでは”力をだす&力を抜く”感覚を身につけることが大事。常に重い荷物を持つようにしていれば、自然と力む感覚がつき、そうでなければ力をぬくことができるようになるのです。買い物に行った際の荷物運びはキッズに任せるなど、重い荷物はキッズ担当に。くれぐれもママはキッズのバッグを持たないことです。
習慣③ とにかくたくさん歩く!疲れても、もうひと踏ん張りが大事
普段からたくさん歩くようにすることで、日々の運動量はアップします。親子で歩くときは、キッズのペースに合わせるのではなく、親と子の中間くらいのスピードで歩きましょう。そうすれば、キッズは大股になったり、早歩きになるので、トレーニングになるのです。また、キッズが「疲れた~」と言っても、もうひと踏ん張りさせるように心掛けて!
習慣④ バランスを保ちながら歩けば自然と平衡性が身についていく
日常生活はもちろん、サッカーをしているときも、片脚で体を支えていることが多いもの。そのため、平衡感覚をしっかり身につけておくことが重要です。 ふらふら歩くのではなく、線がある場所なら、その上を真っ直ぐ歩いたり、タイルや石畳の上なら、一つ飛ばして歩いたりなど、日々歩きながらバランス感覚を養っていきましょう。
習慣⑤ 鬼ごっこをすれば遊びもトレーニングになる!
キッズにとって、遊びがトレーニングになるのは理想的。鬼ごっこをすれば、必然的にダッシュをしたり、全力疾走になるので、スピード力がついていきます。また、コーディネーション能力、すなわち、多様な動きをする力をつけるために、サッカーだけではなく、いろいろなスポーツに取り組むようにしましょう。
習慣⑥ 成長ホルモンのピークは11時。夜更かしを見逃さないで!
日々成長するキッズにとって、大切な睡眠時間。夜更かしは駄目だといても、つい見逃していませんか? 夜更かしをすると、寝坊をして朝ごはんを食べれない、授業は半分うたた寝状態……と、キッズにとっては自ら時差ぼけを生んでいるようなものなのです。また、成長ホルモンは11時頃をピークに分泌されるので、その2時間前には布団に入るように促して。
習慣⑦ 食事は量を意識!少食なら姿勢の悪さが原因かも!?
バランスのよい食事をまんべんなく食べるのが一番ですが、まずはたくさん食べることを意識させて。 量を摂らないと運動する力が出ず、成長が悪くて胃が圧迫されている場合もあるので確認を。食事は精神的なことにも関連するので、何よりも楽しく食べることが大事です。
キッズの平衡性&柔軟性をチェックしてみよう
平衡性
片脚を胸の前に引き付けて、両手で膝を抱えてみよう。ぐらぐらせずに、真っ直ぐな姿勢で10秒以上キープできれば、バランス感覚はまずまず。ただし、サッカージュニアなら30秒以上は保てるようになろう!
柔軟性
新体力テストの長座体前屈がこちら。長座で座って、膝を伸ばした状態で、つま先を掴んでみよう。掴めれば、股関節が柔らかい証!
写真:足立雅史