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水野雄太(大津高校) 多方面で評価赤丸急上昇の逸材 名門の10番が日本一&プロ入りへ向け躍動【選手PICK UP】

水野雄太
YUTA MIZUNO
大津高等学校/2年
2000年11月21日生まれ 172cm/61kg 地元の強豪クラブソレッソ熊本から大津高に進学。高速ドリブルを武器に2年生次から10番を背負い注目を集める。しかしインターハイ・選手権と2年連続で全国大会出場を逃しており、大舞台出場への想いは強い。イタリア遠征での活躍を経て、最終学年となる今季に飛躍を期す。

「自分が決めるんで信じてください」選手権予選決勝で想い届かず

名門の10番が悔しさをバネに飛躍を遂げようとしている。FW水野雄太は九州を代表する強豪校で、“公立の雄”でもある大津(熊本)の10番を2年生時から背負う実力者。高速ドリブルと高い決定力を備えたエースは、17年のプレミアリーグWESTで得点ランキング4位タイの8得点をマークして強豪校、Jクラブユースのトップレベル相手にも実力を示している。

だが、チームは残留圏8位と勝ち点2差でプリンスリーグ九州へ降格。そして、彼は選手権予選決勝でも今後忘れられないほどの無念を味わった。東海大熊本星翔との決勝戦は開始直後に失点。その後は大津がゲームをコントロールし、決定的なチャンスを作り出す。水野は鋭い抜け出しからのコントロールショットや、身長172cmながら得意としているヘディングの上手さも見せて東海大星翔ゴールを脅かした。

だが、相手GKの好守の前に同点ゴールを奪うことができない。水野は「自分が決めるんで信じてください」とチームメートに宣言してボールを要求し続けたという。そして迎えた後半アディショナルタイム、大津は左サイドからクロス。ボールはファーサイドでフリーの水野の下へ届いたが、ヘディング得意な水野は上手く合わせることができずにボールはサイドネット外側へ外れてしまう。

ラストチャンスを逸した大津は0-1で敗れ、チームメートはピッチに崩れ落ちた。思い出したくないほどの悔しい敗戦から水野の意識は変化。自主練に対してこれまで以上に本気で取り組むようになったという。先輩の10番、FW豊川雄太(現オイペン)のアドバイスもあって試合を想定して自主練を行うようになったことで感覚がより研ぎ澄まされて、その才能が覚醒しようとしている。

プレミアリーグ選抜のイタリア遠征で獅子奮迅の大活躍

1月には、プレミアリーグ選抜チームの一員として参加したイタリア遠征で抜群の存在感を示した。そのスピード溢れるドリブルとコンビネーションプレーの上手さでインパクト十分の働き。2試合連続で1ゴール2アシストを記録した水野は、U-19日本代表コーチを兼務する秋葉忠宏団長((JFAナショナルトレセンコーチ)からも高い評価を得ていた。

帰国一週間後の熊本県新人戦決勝でも、東海大星翔相手にハットトリックの大活躍でリベンジ成功。悔しさをバネに力をつけてきている注目アタッカーは年代別日本代表初選出の可能性も十分にありそうだ。

今年の目標は日本一。そして高校から直接プロ入りすることだ。「高校サッカー最後の年になるのでまずインターハイに出ること。スカウトめっちゃ来るじゃないですか。そこで、目を引くようなプレーをして、できれば高校からプロに行きたい。歴代の10番よりも全然ダメと言われて、そろそろやってやらないと悔しいので頑張ります」。悔しさを忘れずにさらに成長を遂げて、大目標を実現する。