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大川智己(九州国際大学付属高校)CB豊作年に光を放つエアバトラー 激戦区・福岡制覇の立役者となるか【選手PICK UP】

大川智己
TOMOKI OOKAWA
九州国際大学付属/3年
2000年8月12日生まれ 185cm/70kg 空中戦で無類の強さを誇る、九州勢注目の長身CB。アビスパ福岡のキャンプにも帯同し、己に武器にさらに磨きをかけている。今季は主将と務め、激戦区福岡を突破し全国舞台での活躍を目指す。

プリンスリーグで長崎総科大附を相手に空中戦を制圧

2018年の高校サッカーは、CBが豊作な年でもある。先日、鹿島アントラーズ内定が発表された“高校ナンバー1CB”関川郁万(流経大柏)をはじめ、プレミアリーグEAST開幕5試合でわずか2失点の青森山田の195cmCB三國ケネディエブス、プレミアリーグ選抜で世界を経験したCB吉村仁志、“市船のゴジラ”ことCB岸本駿朔、東福岡CB西田翔央、長崎総科大附CB柏木澪弥ら“エアバトル自慢”の注目CBが多数いる。
インターハイや選手権、プレミアリーグに出場がないため無名だが、九州で注目度を高めているCBがいる。それは、九州国際大付(福岡)のCB大川智己主将だ。5月6日のプリンスリーグ九州第6節では、パワフルな攻撃に定評のある長崎総科大附の前に立ちはだかり、ほぼ空中戦を制圧。雨中の難しいゲームで相手を無得点に抑えた大川は決勝点となるPKを決め、攻守においてチームの今季初勝利に貢献した。

大分トリニータの前身、大分トリニティでプレーしていた経歴を持つ杉山公一監督も「九州のレベルで上にあると思う」とその力を認める実力の持ち主。滞空時間長く、抜群強さを誇るヘッドと、1ステップでロングフィードを蹴ることのできるキック力・・・。大川自身も自分の武器はライバルたちに負けていないと考えている。

大川が注目を集め始めた時期は早い。1年時に国体福岡県選抜で主将を務め、16年国体で存在感を示した185cmのCBはその後、U-16日本代表候補合宿メンバーに選出されている。だが、代表合宿で気後れした部分があって自分を出しきれなかったという大川は、昨年の選手権予選で初戦敗退を喫してしまうなど、その名を広めることができなかった。そして、最高学年となり、チームの主将となった今年、1月の県新人戦は怪我から復帰した準決勝で敗退。九州新人大会への出場を逃してしまう。

アビスパ福岡のキャンプでの経験を糧とし、インハイ予選に挑む

だが、福岡県予選で敗退したことが彼にチャンスをもたらす。アビスパ福岡のキャンプに帯同することが決まり、彼は貴重な経験をすることになった。「スピード感が全然違っていた。そこでステップワークだったりがダメだと教えてもらったり、10日間くらい行って色々なことを吸収することができました。ヘディングや身体はついていけていると感じました」。J1で200試合以上出場しているCB岩下敬輔らを見て、聞いて学んだ部分を自分に取り入れてより強固なDFになることを目指す。

高校からプロ入りを狙う大川が、求めているのはチームとしての結果。インターハイ予選で激戦区・福岡を突破して評価を高めるか。「決めるところで決めたり、勝負強さがある」というスペイン代表CBセルヒオ・ラモス(レアル・マドリー)が憧れだという注目CBがセルヒオ・ラモスのように九国大付を勝たせる存在になる。