[第97全国高校サッカー選手権] PICK UP INTERVIEW 内田篤人と高校サッカー

[第97全国高校サッカー選手権] PICK UP INTERVIEW 内田篤人と高校サッカー

古巣の鹿島アントラーズに復帰し、8年ぶりにJリーグのピッチで日本のファンを魅了した内田篤人。日本代表の右サイドを長年担ってきた内田もまた、高校サッカー選手権に青春を捧げたプレーヤーの一人だ。彼にとっての“選手権”とは?

クラブユースの選手には絶対負けたくなかった

──内田選手は静岡県の清水東高校でプレーしていましたが、クラブユースではなく高校サッカーを選んだ理由は?
「やっぱり高校サッカー選手権に出たかったからです。テレビで見て、とにかくカッコよくて、キラキラ輝いていましたね」
──選手権で影響を受けた選手はいますか?
「これといって特定の選手はいないですが、中学の時に見た静岡学園の緑のユニフォームは印象に残っています。雰囲気から、そのすべてがカッコよかったです」
──進学校の清水東高校を選んだ理由は?
「両親から、家から通える距離の高校に行くように言われていました。と言っても、けっこう遠かったですけどね(笑)! あと、これは親であれば誰もが考えることだと思いますが、勉強もしてほしかったのだと思います。全国から選手が集まる強豪校に進学して、もしサッカーが続けられなくなったらどうするのか。サッカーは続けつつ、勉強をして大学に行ってほしいという想いが、両親にはあったのだと思います」
──どんな高校生だったのですか?
「ベッカムに憧れていましたね。すごい好きだったので髪型を真似たり、スパイクもベッカムモデルのものを履いていました」
──生活面では?
「朝練があり、学校まで1時間半かかるので、毎朝始発に乗るために、5時に起きていました。もちろん、母親はそれより早く4時には起きて弁当を作ってくれて、車で駅まで20 ~ 30分の距離を毎朝送ってくれました。本当に感謝しています」
──思い出に残っている試合はありますか?
「やっぱり高校最後の試合ですかね。3年次、選手権の静岡県予選ベスト8で藤枝東戦に負けたのが最後の試合でした。3年生になってみんなで試合に出られるようになって。自分たちの代で選手権に出場したかったので本当に悔しかったです。みんなで3年間頑張ってきたし、色んな想いが駆け巡りました」
──高校サッカーでの経験が、今に活きていることはありますか?
「過酷な練習を経験をしてきたので、根性がつきましたね。高校卒業後は何も怖くなくなりました(笑)」
──どんな練習でしたか?
「とにかく走りましたね。陸上選手並みに走ったので、そのおかげで体力も根性もつきました。今、当時の部活の練習をしろと言われても絶対にできません(笑)。あれだけ練習して、あれだけ走ったことは人生でないですね」
──特にきつかったエピソードはありますか?
「ゴールラインの端から端まで走ってセンタリングを上げて、また戻るという練習です。30分とか1時間とか、監督が「よし!」というまでエンドレスで続くんですよ。あれはキ
ツかった(笑)」
──これから高校サッカーを志す選手、そして今、選手権に向けて頑張っている高校生に向けてメッセージをお願いします。
「年代別の日本代表に選ばれた時はクラブユースの選手も当然いるし、ユースとの練習試合もあります。その度に僕は『ユースには絶対負けない!』と思ってプレーしていました。反骨心ではないですが、部活プレーヤーとしてのプライドもあり、絶対に負けたくなかった。だから今の部活プレーヤーにも、プライドを持ってやってほしいですね。あとは勉強もしっかりやってほしいです。そして両親に感謝する気持ちは絶対に忘れてほしくないですね。スパイクやボールを買ってくれたり、毎日洗濯してくれているのは誰ですか? ちょっと振り返れば、誰でも分かることです。誰のおかげでサッカーができているか、日々感謝して練習に励んでください!」

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