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正しい歩き方・走り方 〜姿勢の基礎基本〜

 よく速く走るためにはどうすればいいですか?と質問を受けます。
フォームをチェックするとまず大半が立ち方に問題が多いことがあります。サッカーに限らず球技種目にとって加速力は非常に重要です。
立ち方が悪いと止まっている状態から走り始める動き(加速)が遅くなります。
走ることは地面からの反発力を上手にもらって前に走るエネルギーに変えることで、姿勢が悪いと速く走れないばかりか無駄な力をたくさん使うので疲労度もアップしやすくなりスタミナロスしてしまいます。走る前に鏡の前でチェックをしてみましょう。

◆立ち方
 ✔️足裏の真ん中付近に重心ポイントを置きます。
  ※前足部(母指球)に意識をし過ぎないことが大切です。
 ✔️頭は天井から吊られている意識
 ✔️お腹はコルセットを巻かれているように少し腹圧をかけます。
◆やってはいけないこと
 ✔️肩甲骨を寄せて力むこと
 ✔️胸を広げること
  ※肩に力が入り力んでしまいます。
◆腕振り(歩くとき、ジョギングするとき)
 腕振りはとても大切なポイントで、正しく腕を振れるようになるとスピードに変化を
つけかれるようになります。
 ✔️肩を支点として振り子のように動かす
 ✔️手のひらは強く握らならい
※親指、人差し指、中指の3本をしっかり握って薬指、小指は軽く折りたたむだけ
 ✔️歩行の時
  肘関節90度➕親指が頬にタッチ→お尻にタッチするように動かす(振り幅は大きい)
 ✔️ジョギングの時
  肘関節90度➕脇を締めて(リラックス)、前後に動かす(振り幅はコンパクト)
◆やってはいけないこと
 ✔️脇をあける
 ✔️左右に振る
 ✔️肩に力が入りすぎ、肩があがってしまう
 ✔️偏った振り方
  前後均等の振り幅になるように、しっかり動かしてください。

◆脚の運び方(動かし方)
✔️歩行の時
 歩幅は大きく踵が地面に接地するイメージ。
 ポイントは動かない地面をお尻とハムストリングス(腿の裏側の筋肉)で引き戻すよう
に動かす。
◆やってはいけないこと
✔️踵から強く叩きつけない
✔️ふくらはぎを使い過ぎない
 つま先を大きく動かすと、ふくらはぎの筋肉が過度に使われ筋疲労につながります。
 ※エネルギー源はお尻(臀部)とハムストリングス(腿裏の筋肉)です。
✔️ジョギングの時
 足幅は歩行よりも狭くなり、踵だけが直接地面に付くことはありません。
 足裏(真ん中付近)で地面に付き、歩行の時と同じようにお尻とハムストリングス
(腿の裏側の筋肉)で引き戻す力を強く、左右の脚の入れ替えを速くしてあげます。
◆やってはいけないこと
 ✔️踵を巻き上げない(高く上げ過ぎない)
 ✔️躍動的に飛び跳ねない(エネルギーロスになり疲労が蓄積しやすくなる)

歩くときとジョギングするときの使う筋肉やテクニックは異なるものです。
基礎基本を修得して怪我の予防につなげましょう。

WRITER PROFILE

山岸 貴司
1967年7月17日、和歌山県出身。現在日本サッカー協会でレフェリーフィジカルコーチを担当しています。 レフェリーのみならず、スポーツをするにあたって子供の頃から心がけていた方が良いと思うことが沢山ありますので、紹介していきたいと思います。よろしくお願いします。