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早川直樹 フィジカルコーチに聞く!FC東京のフィジカル・ビルディング

早川直樹 フィジカルコーチに聞く!FC東京のフィジカル・ビルディング

フィジカルは一日にしてならず。過酷なJ1のシーズンを戦いぬくためにFC東京は、「チームとして」どのようにカラダづくり、コンディショニングに取り組んでいるのだろうか?

プロ集団だからこそ客観的な数字は説得力がある

「ここ数年のテクノロジーの進化によってGPS(グローバルポジショニングシステム)などのツールから色々な情報(選手の走行距離などの活動データ)がわかるようになってきました。大事なのはそれらの数値を使って選手をどう導くか。監督、コーチと話し合いながら、選手のモチベーションを上げること、マインドセットすることにも活用しています」

ピーター クラモフスキー監督はトレーニングにおいて効率を要求する。短いながらも凝縮されたトレーニングに緊張感が漂う。

今季よりFC東京のフィジカルコーチを務める早川直樹コーチは、日進月歩のスポーツテックの有用性を認めながら、その活用法が何よりも大事だと言う。過去5度FIFAワールドカップで日本代表チームに帯同した「コンディショニング」の第一人者に、今季のFC東京のチームとしての取り組みについて振り返ってもらった。

早川トレーナーらチームスタッフは監督の意向を汲み、データを基に無駄を削ぎ落したメニューを組む。

「FC東京の現場にはテクニカル、フィジカル、メディカル、分析の4つの柱があり、ギレルメコーチ(コンディショニングダイレクター)と私がフィジカル部門を担当しています。チーム・選手の強化を中心に、ケガの予防に配慮して、週末の試合に向けて最大のパフォーマンスが発揮できるように努めています」

プロ18年、FC東京の要としてチームをけん引してきた森重真人。「長年の経験による彼なりのコンディショニングの取り組みがあるからこそ。そうでなかったらこれだけトップに居続けられない」(早川トレーナー)

今シーズンの開幕前には帝京大学スポーツ医科学センターにて「筋力」「持久力」「動作分析」のテストを実施。動作分析テストでは、サッカー選手に多いケガのデータなどを考慮した基準値(ケガのリスクが高まる境界値)が設定され、選手個々の特徴を可視化した。これらの情報を基に早川コーチ等は、ケガの予防を目的としたトレーニングセッションを設けている。

試合・トレーニングではGPSで選手全員の活動を可視化する、体組成計測は5~6週毎に実施、血液検査は年3回実施、色々な側面からエラーのある選手がいないかを確認する。あらゆるデータが集積されるからこそ、その先の「目的」が重要であり、冒頭のコメントへとつながる。

今季加入から好調を続けU23日本代表としてパリ五輪でも活躍した荒木遼太郎。トレーニング後は一人黙々とジョギング(ローパワートレーニング)を続けていた。5

「FC東京は毎週末の試合までに4日間(4回)のトレーニング行います。試合4日前からMD-4(マッチデーマイナス4=試合4日前)、MD-3、MD-2…と呼んでいて、選手には毎日のトレーニング前にポジション別に走行距離、スプリント距離、加減速(急加速・急減速)回数など、その日の目標値を提示しています。この目標値はその日に必ず達成するべき数値というよりもケガを未然に防ぐためにオーバーワーク(やり過ぎ)にならないような意味合いで活用しています」

意識の高いプロ選手だからこそ、「やりたがり」は多い。そこで客観的な数字は何より説得力がある。「走行距離やスプリント距離が目標値を大きく超えている場合、選手に自重を促すことができます。コーチが何を基準に止めているのかを選手にわかってもらうことが重要だと思います」

複数のアナリストを擁しGPSから選手個々のデータを集積。複合的にスタッフ間で共有され選手へとフィードバックされる。

現在はテクノロジーの発達で高校生であってもGPSでデータを計測する時代。だからこそ、早川コーチは数値だけにとらわれることなくコンディショニングの基本となる「トレーニング・食事・睡眠・回復」のサイクルが何より大事なのだと力を込める。

「栄養面では、プロ選手でも食事から摂ることが大前提です。試合前後、負荷の高いトレーニング前後はエネルギーとなる炭水化物の摂取が特に重要です。もちろん炭水化物以外にもタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどもバランス良く摂らなければなりません。週末の試合前後、MD-4/MD-3(負荷の高いトレーニング)前後と考えると、選手はほぼ毎日しっかりと栄養バランスのとれた食事を摂らなければなりませんよね!

FC東京の試合会場ドレッシングルーム、クラブハウスのトレーニングルームには「アミノバイタル®」が常設されています。選手は各自の判断で試合・トレーニング前後に必要な栄養素を摂っています。最近のスポーツ界では以前とは比較にならないくらいコンディショニングに対する意識が上がっているのはすごく良い傾向だと思います」

第99回選手権得点王・安斎颯馬に早川トレーナーは「若いのに意識が高い。いろいろ試して自分に合うものを取り入れて継続できる力がある」と評価。

以上を踏まえ、早川コーチから育成年代の指導者・選手に伝えたいメッセージがある。「トレーニングはやればやるほど、その分だけ回復(主に食事)と休養(主に睡眠)がセットで必要になります。18歳だから(若い選手だから)休まなくても大丈夫なんてことは絶対にありません。いずれ、その代償を払わなくてはならなくなります。このコンディショニングの基本的な概念が重要だということを一番に伝えたいです」

FC東京が取り組む最先端のコンディショニング、その根源には高校生にもできる要素がたくさん含まれている。

FC東京フィジカルコーチ 早川直樹

早川直樹

1963年生まれ。ガンバ大阪、ジェフ千葉のトレーナーを経て、1999年から日本代表チームチーフアスレティックトレーナー、2010年からコンディショニングコーチを歴任し、5大会連続でFIFAワールドカップに帯同。2019年からV・ファーレン長崎フィットネスコーチを務め、今年からFC東京トップチームのフィジカルコーチに就任。

教えて!安斎颯馬選手のアミノバイタル®摂取タイミング

安斎颯馬選手

中学時代(FC東京U-15深川)から飲んでいるのでアミノバイタル歴は相当長いです(笑)。プロになってからは毎日飲んでいます。すっきりとしたグレープフルーツ味で本当に飲みやすい!アミノバイタル® プロテインも練習後と1日の終わりに飲むようにしています。

「アミノバイタル®プロ」
「アミノバイタル®パーフェクトエネルギー®ゼリードリンク」
「アミノバイタル® GOLD」

安斎選手が飲んでいるのがコレ!

アミノバイタル®
おススメ活用情報

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プレー前、ハーフタイム

 

アミノバイタル®プロ

プレー中、ハーフタイム

時間マーク
 

アミノバイタル® パーフェクトエネルギー® ゼリードリンク

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プレー後、おやすみ前

 

アミノバイタル® GOLD

練習後、おやすみ前

時間マーク
 

アミノバイタル® アミノプロテイン

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写真/野口岳彦

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