「緊張する…」と言った我が子に。サカママができる“心のサポート”とは?
こんにちは。メンタルトレーナーのないとうよしみです。
試合前日、いつもと違う我が子の様子に気づいたことはありませんか?
食欲がない、口数が減る、「もし負けたら……」と、まだ来てもいない未来を心配している。そんな姿を見ていると、一緒にドキドキ胸が苦しくなるサカママも多いのではないかと思います。
そんなとき、何をしてあげられるのか迷った経験、ありませんか? 今日は、緊張している我が子にできることついてお話しします。
緊張は、悪いことじゃない
緊張することは、決して悪いことではありません。人間にとって自然な反応ですし、何よりやる気・本気の証でもあります。
本気でこの試合に勝ちたい、絶対にここで決めてやる。気持ちが入れば入るほど、緊張は増していきます。失敗したらどうしようという不安と、活躍したいという期待が入り混じっているのが「緊張」という状態です。

一生懸命練習してきた。その成果を発揮する場が試合だとわかっていても、思考が未来へ飛んで「こうなったらどうしよう」と考え始めると、緊張は大きくなっていきます。
そんなとき、ついかけてしまいがちな言葉が「大丈夫だよ」です。この言葉自体はとても温かく、安心する子ももちろんいます。ただ、「大丈夫、緊張しないで」という声かけが逆効果になるケースもあります。緊張しているという状態そのものを否定することが、プレッシャーをさらに重くしてしまうからです。
子どもが「緊張する」と言ってきたら
では、どんな声かけがいいのか。100%の答えはありませんが、心理的に言えるのは感情をそのまま受け止めてあげることです。
もし子どもの口から「緊張する〜」という言葉が出てきたら、
「そっか、緊張してるんだね。それだけ本気ってことだよね」
と、その言葉をそのまま受け止めてあげてください。
試合に出るのは子ども自身。一番緊張しているのも本人です。だからこそ、「その緊張、ママも一緒に受け止めるよ」という気持ちを言葉にしてあげてほしいのです。

メンタルトレーナーとしてセッションの中で必ず行うのが、この気持ちの言語化です。
なんだかもやもやする、なんだか集中できないという抽象的な感情も、言葉にしてあげるだけで本人の腑に落ちていきます。「自分は緊張しているんだ」と認識できると、次のステップへ進めるようになります。
事前に一緒に「決めておく」
緊張していると気づいたあと、何をするかをあらかじめ一緒に考えておくことが大切です。これが、当日でなくてもできる、緊張への準備です。
たとえば前日の夕飯のとき、「緊張したとき、これをしたら落ち着けるっていう行動、一緒に考えてみようか」と話してみてください。
私が競技を問わず子どもたちにおすすめしている方法があります。
人差し指を1本立てて、ろうそくを消すようにふっと息を吹きかける。
視線は指先に。指と口の距離は20センチくらい。指の上から下まで、細く長く息を吹きかけます。この動作に集中することで、意識が「今ここ」に向かい、呼吸も自然と深くなります。自分の手と息だけでできるので、どこでも、直前でも、ほんの数秒でできます。
もし当日、子どもがそのルーティンを忘れていたら——目が合ったときに、指を1本立ててふっと、ジェスチャーで伝えてあげてください。そして「ママも一緒にやってるよ」と。そのひと言が、子どもにとって何より心強い存在になります。

緊張を乗り越えた経験が、本番力になる
緊張やプレッシャーと向き合う経験は、子どもの本番力を育てます。
「今日も緊張したけど、乗り越えられた」「ママが一緒に立ち向かってくれた」そういった積み重ねが、必ず子どもの力になっていきます。
ママが解決してあげなくていい。一緒にいる、見守っている、一緒に決めた行動を試してみる。そのサポートが何よりも心強いのです。
「緊張できるくらい、本気でサッカーと向き合えてるんだね。それがあなたの成長につながってるんだよ」
そんな言葉を、ぜひ事前に伝えてあげてください。
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