【サッカーの続け方】平岡海池(アルビレックス新潟 トップチーム チーフトレーナー)
サッカーに関わる仕事を紹介するこのコーナー。今回はトレーナーとして幅広く選手を支える平岡海池さんをご紹介します。選手としての道を経て、サポートする立場でプロの現場に関わることを選んだ背景や、仕事のやりがいについて伺いました。

平岡海池(ひらおか かいち)
1993年12月16日生まれ、奈良県出身。大学卒業後、JAPANサッカーカレッジに進学し、トレーナーとしての専門知識と現場経験を積む。ブラウブリッツ秋田でトップチームトレーナーを務めたのち、2025年よりアルビレックス新潟に加入。2026年からはチーフトレーナーを務める。
「選手を支える立場で、プロの現場に関わりたい」
── サッカーとの関わりを教えてください。
「高校時代は選手権出場を目指してサッカーに打ち込んでいました。当時、選手としてお世話になったトレーナーの存在は印象に残っています。体力面に課題があり、走り込んでも改善しなかったのですが、検査で貧血が判明し、治療によってコンディションが大きく改善しました。この経験から、“こういう形でサッカーに関わる道もあるんだ”と知りました。卒業後は大学へ進学し、スポーツ系の学科での学びを通じて“サッカーに関わることを学びたい”という思いを持つようになりました」
──JAPAN サッカーカレッジで学んだことは?
「大学卒業が近づき就職活動もしていましたが、“ここでサッカーをやめるのはもったいない”という思いがありました。プレーヤーとしてプロにはなれなくても、別の形でプロの現場に関わりたいと考え、JAPANサッカーカレッジ(JSC)に進学しました。大学院などの選択肢もありましたが、そういった進路ではサッカーに携わる仕事に進むことが難しいと先輩からも聞いていたんです。そのため、よりサッカー現場への就職に直結しているJSCという環境を選びました。学びの中で大きかったのは現場実習で、選手のケガや復帰を間近で経験できたことです。プロの現場での経験が豊富な教員の方に相談しながら判断と挑戦を繰り返せたことが、今につながっていると思います。ダブルスクールで鍼灸も学び、治療面も含めて幅広く経験できました」

── 現職への経緯を教えてください。
「JSC卒業後、まずは一年間JSCで教員をしていました。その中でも学びや人とのつながりを得ることができ、その後のキャリアにつながっています。その後ブラウブリッツ秋田でトップチームトレーナーを務め、現在はアルビレックス新潟で仕事をしていますが、この業界は人とのつながりが大きく、秋田で働くきっかけも教員時代の卒業生からの紹介でしたし、新潟もこれまでのつながりからお話をいただきました。さまざまな立場でJSCの卒業生がサッカー業界で活躍していることは大きな強みだと感じています」
── 現職の業務内容は?
「朝は選手の状態確認から始まり、前日にアクシデントがあればチェックして練習前に監督やコーチへ報告します。その後はケアやテーピング、リハビリ対応、練習中のケガ人対応、練習後の治療という流れです。アウェイ戦にも帯同し、前日のケアやロッカールームの準備も行います。今年からチーフトレーナーとなり、特に意識しているのは、迅速な報告をすること。監督やコーチに対して選手の状態を正確かつ早く伝えることを心がけています。練習の可否を共有することはチーム全体の判断にも関わるため、重要な役割だと感じています」
──やりがいを感じる瞬間は?
「自分たちが関わってきた選手がケガから復帰し、試合で活躍してくれたときですね。復帰まで見てきた選手がピッチで輝いているのを見ると、“やっていてよかったな”と心から思います。チームの勝利を近くで味わえるのも、この仕事の魅力です。また、クラブを離れた後も選手と連絡を取ることがあり、人と人との関係が続いていくのもこの仕事ならではだと感じています」

読者へのメッセージ
今、打ち込めることに全力を注いでほしい
「高校生のうちから先のキャリアを考えすぎるより、まずは今、打ち込んでいることに全力を注ぐことが大事だと思います。その時その時に“やりたい”と思ったことに本気で向き合える人のほうが、結果的に次の道も開けると思いますし、どの仕事に就いてからも学び続ける姿勢は大切です」
ある1日のスケジュール
| 7:00 | 出勤/選手の状態チェック |
| 8:30 | スタッフMTG |
| 9:00 | 選手ケア・テーピング |
| 9:30 | トレーニング対応 |
| 11:30 | 治療・ケア |
| 14:00 | 休憩 |
| 15:00 | 選手の状態をコーチ陣に報告 |
| 16:00 | 退勤 |
写真協力/©ALBIREX NIIGATA
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