【W杯2026特集】日本代表の強み、注目ポイントとは?
8大会連続8度目のW杯に臨む日本代表。チームの強みやカギを握る選手、グループステージを突破するためのポイントを、元日本代表の柏木陽介さん、橋本英郎さん、太田宏介さんに語ってもらいました。

日本代表は個の能力が高く、修正力のあるチーム
――3人が考える今の日本代表の強さ、注目すべきポイントを教えてください。
柏木さん(以下、柏木) 日本代表は個の能力がすごく上がっていて、どの選手のことも批判できないレベルだと思います。何よりも全員が「W杯で優勝する」という目標を持っているのは、一番の強みじゃないかなと。これまでなら、そんなふうに思っているのはきっと数人だけで、大半は「実際は無理かもしれない…」と感じていたと思うんです。でも、今はみんなW杯優勝を目指し、つねに同じ方向を向き続けられていることが日本代表の強さになっていると感じています。
太田さん(以下、太田) いろいろな個性を持った選手がいますけど、組織で戦うことができ、チーム全員で守って攻めて、少ないチャンスをものにできる堅いチームになっていると思います。日本人ならではの献身性、規律を守るということも体現されている気がしますね。フィジカル中心で攻守の切り替えが速く、インテンシティ(※)の高さもあると思います。
※プレーの強さや激しさなど
柏木 今の日本代表は、勝つためのサッカーという印象はありますね。どちらかというと守備的なサッカーだなって。ただ、どこから守備をする時間帯なのかをしっかり見極めることができてますよね。選手一人ひとりがそれを判断できて、共有できているのも強みになっていると思います。
橋本さん(以下、橋本) 現場の声を聞くと、今の日本代表は「修正力が高い」と言われてますね。試合の中で想定外のことが起きても、すぐにアイデアが出て連携できると。きっとそれは、多くの選手が海外のチームでいろいろな戦術に触れているからだと思うんですよね。それに、海外にいる選手も日本代表の試合のために戻ってきていることも、チームプレーにつながっている気がします。

――日本代表の中で、軸になる選手は?
太田 鈴木彩艶選手(GK)が印象的です。ただ、チームを支えているのは、谷口彰悟選手(DF)だと思うんですよね。決して目立ちはしないものの技術力は高く、若い選手が多い中で彼の経験やリーダーシップがあるからこそ、すごくいいバランスが保たれている気がします。
橋本 試合の軸になるのは、佐野海舟選手(MF)だと思っています。彼の出来で試合が決まる部分があるかなと。相手の攻撃にスーパーな選手がいたとき、彼のような選手がいると守れますし、伸び盛りな選手がいることでチームのレベルが上がっていくと思います。長丁場の試合になっても、すべての試合に出場してパフォーマンスを上げて成長していく、そんな姿を期待しています。

日本代表らしい戦い方で、初戦のオランダに勝つことが重要
――グループステージを日本代表が突破するには?
太田 グループFは「死の組(※)」なので、どのチームが勝ち上がってもおかしくないと思います。日本代表はこれまでに、親善試合でイングランドやブラジルなど強豪国を倒したことはあるものの、W杯は全く別の大会。グループステージを突破するには、何よりも初戦が重要になると思います。
※優勝候補のチームなど強豪国が偶然にも同じグループに振り分けられること
橋本 グループFには、フランスのようにズバ抜けた強豪チームはいないんですよね。どのチームもある程度強いからこそ、やはり初戦が肝になると思います。初戦を勝つことができれば、その後は上手く進んでいくんじゃないかと。怖いのは負けよりも、引き分けになったとき。引き分けになると今の状態は悪くはないという思いもあり、その後チームが崩れてしまう可能性があるからです。海外での日本代表の見られ方も大きく変わってきているので、これまで以上に相手チームは、日本代表を研究し、対策してくるはずです。優勝を狙うとなると長丁場の戦いになるので、グループリーグで主力選手を温存しながら予選突破を狙いたいところですが、温存したことで力を出し切れず、そのまま予選敗退に終わってしまう怖さもありますね。
柏木 大事なのは初戦のオランダ戦。どういう勝ち方、負け方をするかが、その後につながると思います。たとえ負けたとしても、日本代表らしく戦えていれば、それほどネガティブにはならないと思うのですが、これまでとは違う戦い方をして負けてしまうと、ダメージが大きいかもしれないですね。ただ、今のチームなら大きくブレることはないと思うので、初戦を勝つことができれば、ほぼグループステージを突破できるんじゃないかと。気になるのは、3戦目で当たるスウェーデン。それまでの試合で勝利していたら、勢いにのっていて、日本代表としては戦いにくい相手かもしれないですね。





