
あの日の約束を胸に。家族で駆け抜けたFIFAワールドカップ2026
日本中を熱狂の渦に巻き込んだワールドカップ2026。
日本代表の一試合一試合に、興奮・感動し、世界最高峰のプレーに心を奪われ、気がつけば家族の会話は毎日サッカー一色。振り返ると、我が家にとってこの大会は、ただ「観戦する」だけではない、特別な1カ月でした。
応援していたのはもちろん我らが日本ですが、個人的にはこの大会でもメッシの素晴らしさを再確認させられました。
どうしてこんなに簡単に点が取れるんだろうと思うくらいのハットトリックや、相手GKが一歩も動けない美しいFK。崖っぷちに立たされたときの同点ゴール。
年齢を重ねてもなお人々を魅力するプレーに、サッカーというスポーツの奥深さを教えてもらった気がします。

7年前の約束
家族で一番応援していた選手はもちろん! 我が家の子どもたちの憧れ、日本の10番・堂安律選手です。
その理由は、4年前のワールドカップのサカママコラムでも少し触れましたが、
今から7年前の2019年12月25日。
当時、堂安選手が「律サンタ」として、子どもたちにサプライズでクリスマスプレゼントを届けるという企画に、堂安選手の大ファンだった息子たちのために応募したところ見事当選!
クリスマス当日、突然目の前に憧れの堂安選手が現れた瞬間、驚きと嬉しさで固まってしまった子どもたちの表情は、今でも忘れられません。
3人で一緒にボールを蹴り、緊張している息子たちに笑顔で話してくださり、クリスマスプレゼントを手渡ししてくださり、夢のような時間を過ごしました。
帰り際、堂安選手は息子たちの頭を優しく撫でながら、こう声をかけてくれました。
「2人とも、これからもサッカーがんばってな。応援してるから。俺ももっともっとがんばるから、見ててな」
子どもたちは、その言葉をずっと大切に胸にしまい、今も変わらずサッカーを続け、堂安選手の試合をいつもチェックし、ずっと応援しています。

前回のワールドカップでは、ドイツ・スペイン相手にゴールを決めて大活躍した堂安選手。
そして今回のワールドカップでは、さらに成長した姿で日本の10番を背負い、初戦のオランダ戦ではキャプテンマークをつけた堂安選手の姿を見ることができました。
「俺が決める!」というギラギラした目が印象的だった4年前のカタール大会。今大会は、チームの勝利のためにできることをやる、という姿勢。
ポジションもウイングバックになり守備に追われる時間帯も増える中、日本の10番がこれだけ必死に守備をしている姿は、間違いなくサッカーをしている子どもたちに素晴らしい影響を与えてくれているなと感じました。
世界の強豪を相手に戦う姿はもちろん、苦しい時間帯でも仲間を鼓舞し、攻守に走り続ける姿を見て、この数年間積み重ねてきた努力が伝わってきました。
「俺もがんばるから、見ててな」
7年前のあの日の言葉を、本当に行動で示し続けてきた選手なんだとあらためて感じました。
息子たちも目を輝かせながら堂安選手の素晴らしいプレーを見て、応援し続けていました。

チームメイトとパブリックビューイングで観戦!
今回のワールドカップは、早朝や深夜の試合は家族みんなで応援していましたが、予選のチュニジア戦は日曜日ということもあり、チームメイトと一緒に渋谷のMIYASHITA PARKで開催されたパブリックビューイングに足を運びました。

日本代表のユニフォームを着た人たちで埋め尽くされた会場。
日本がチャンスを作れば歓声が上がり、ゴールが決まればみんなで笑顔でハイタッチを交わす。
会場はものすごい熱気に包まれ、その一体感に思わず胸が熱くなりました。
年齢も職業も国籍も関係なく、その場にいるみんなで盛り上がる。
サッカーには、人と人をつなぐ力があるなぁとあらためて感じた瞬間でした。

毎日が世界のスーパースターのプレーで溢れている
ワールドカップ期間中の我が家のテレビは、サッカーしか流れていませんでした(笑)。
思えば日本が初めてワールドカップに出場した1998年のフランス大会。
当時中学生だったサッカー好きの私は、書店でワールドカップ特集の本やコンビニでスポーツ新聞を買い集め、ジダンやロナウドのプレーに驚き、ベッカムやデル・ピエロがカッコいい! とキャーキャーし(笑)
世界中のスーパースターの活躍に魅力されていました。
時代が変わり、今はスマホひとつでいつでもスーパースターのプレーが見られる日々。ワールドカップを観戦していた息子たちが当たり前のように、
「この選手はこのプレーが得意だよね」
「わかる、プレミアのあの試合でもやってたもんな」
「最近この選手調子いいから、このポジションにはこの選手が来ると思うよ」
「フォーメーションは4-2-3-1だね」
「こっちは4-3-3かな」
など、各国代表の特徴や戦術の話までしていることに驚きました。
中学3年生の長男は、守備の駆け引きの上手さとゴールに直結する素晴らしい精度のパスに、小学6年生の次男は、多彩な攻撃のアイデアとスーパースターたちのゴラッソに目を輝かせ、それぞれ違う視点で試合を楽しんでいました。
以前は「すごい!」「かっこいい!」で終わっていた会話も、今では「どうしてあのプレーができたんだろう」「あれはエグすぎる! もう一回見せて!」と考える時間へと変わっています。
サッカー少年らしい成長を感じられたことも、私にとっては嬉しい発見でした。

歓喜と悲しみと…
日本代表は見事にグループリーグを突破!
決まった瞬間は、家族みんなで飛び上がって喜びました。
もちろん結果も嬉しかったのですが、それ以上に心に残ったのは、選手たちが最後まで諦めずにチーム一丸となって戦い続ける姿でした。
そして、決勝トーナメント初戦。
予選を2位通過した日本の対戦相手は、サッカー王国ブラジル。
昨年のキリンチャレンジカップのブラジル戦は子どもたちと一緒に観に行きました。
あのときの歴史的逆転勝利を思い出しながら、深夜2:00のキックオフに家族全員起きて準備万端で応援しました。

前半、佐野海舟選手のゴールに大興奮し、堂安選手の守備も光り、行ける! 行けるぞ! となっていましたが、後半はブラジルの猛攻撃! なんとか耐えていたものの、アディショナルタイムに逆転され、日本代表のワールドカップ優勝の夢は絶たれました。
最後の最後まで、「がんばれ! がんばれ!」と応援していましたが、終了のホイッスルが鳴った我が家の長男は泣き崩れ、次男はうつ伏せになりそのまま動かず。
夫も私もしばらく放心状態でした。

サッカーキッズに夢を与えてくれたワールドカップ2026
日本代表は敗戦してしまいましたが、それでもこの4年間はサッカーキッズだけでなく、日本国民にたくさんの夢を与えてくれました。
そして、このワールドカップの舞台に立つことがどれほどすごいことなのか、子どもたちが深くサッカーに関わっていけばいくほど、より実感するようになりました。
プロサッカー選手になれるだけでも、ほんの一握り。その中からさらに日本代表に選ばれ、国を背負って戦う26人は、本当に選ばれし戦士たちです。
でも、彼らも十数年前までは、息子たちと同じようにボールを追いかけ、「いつかプロサッカー選手になりたい」と夢を抱いていた、一人のサッカー少年だったはずです。
実力があっても怪我で出られなくなった選手もいます。この舞台に立つにはたくさんの努力と、運も必要です。
それでも夢を持ち、努力を積み重ね、その先に世界最高峰の舞台がある。
だからこそ、私たちはあれほど心を動かされ、感動をもらえるのだと思います。
苦しい時間も、思うようにいかない時間もあるでしょう。
それでも自分を信じ、仲間を信じ、前を向き続ける。
その姿は、夢を追いかける息子たちにも重なるものがありました。
我が家の兄弟も、プロサッカー選手を目指して毎日ボールを追いかけています。
うまくいく日ばかりではありません。
怪我をしたり、思うようなプレーができなかったり、セレクションに落ちたり、大事な大会であと一歩のところで負けて悔し涙を流す日もありました。
どんなに悔しくても、また次の日の朝には、5時に起きて朝練をする。
そんな姿を見ながら、「努力はすぐには結果にならない。でも積み重ねた時間は決して無駄にはならない」ということを、今回のワールドカップがあらためて教えてくれた気がします。

息子たちの憧れの堂安選手も、最初から今の姿だったわけではありません。
たくさんの悔しい経験を糧に一歩ずつ積み重ねてきたからこそ、世界の大舞台で日本代表の10番を背負う選手になったのだと思います。
その姿は、子どもたちにとって最高のお手本です。
そして親である私にとっても、「子どもの成長を信じて待つこと」の大切さを教えてもらいました。
ワールドカップは終わりましたが、我が家の息子たちのサッカーはまだまだこれから。
いつかあの大舞台に立てる日を夢見るサッカー少年たちを、これからも応援していきたいと思います。
家族で笑い、泣き、語り合った2026年のワールドカップは、我が家の大切な思い出として心に残り続けます。