コラム

2015年12月25日

全少SPECIAL INTERVIEW 家長昭博
[第22回大会出場・大宮アルディージャ]

全少は小学生のワールドカップのようなもの。
そこに向かって努力することが一番大事。

ジュニア時代に全少の舞台を踏み、プロになり輝きを放っている選手がたくさんいます。第22回の全国大会に出場し、現在は大宮アルディージャで活躍する家長昭博選手もその1人。そこで家長選手にジュニア時代を振り返りながら、全少への想いや小学生はどのようにしてサッカーと関わっていくべきかなどを語ってもらいました。

取材・文/編集部
写真/山口剛生

試合に勝つ喜びを知ったからサッカーを続けることができた

―まずは、サッカーを始めたきっかけを教えてください。

「小学校3年生になる頃、友人に誘われて、京都の長岡京市にある長岡京サッカースポーツ少年団に兄と一緒に入団しました。練習は土日と、平日に1度だけでしたが、どんどんサッカーが好きになっていきましたね。とにかく楽しくて、毎日サッカーをしていたし、遊びもいつもサッカーでした」

―ジュニア時代に経験したことで、今にいかされてることってありますか?

「技術的なことはとくに覚えていないのですが、練習したことが試合で発揮できたときの喜びや、チームメイトと一生懸命練習して試合に勝ったときの嬉しさとか、サッカーを通して初めて味わった感覚は、今でもはっきりと覚えています。その感覚があったからこそ、サッカーを続けてこれたんだと思います。

じつは僕がドリブルに目覚めたのは、中学になってガンバ大阪Jrユースに所属するようになってから。小学生の頃はトップ下でプレーしていたこともあって、ドリブルはあまりしてなかったんです。ガンバに行って、サイドのポジションで試合に出ることが多くなり、コーチたちからも口すっぱくドリブルをしろと言われるようになって。それからひたすら練習するようになりました。

少年団は体育会的な面もあったので、よくコーチたちからは怒られましたね。でも、同じ小学校や家が近い子ばかりで、普段から密に関係を築けていた仲間と、切磋琢磨しながら目標に向かって頑張れたことはすごくよかったと思っています。僕は地元の仲間と一緒にサッカーができたのは小学生時代だけなので、青春の思い出でもありますね」

全国大会の特別な空気感は今でも忘れられない

―全少の全国大会を目指すようになったのはいつ頃からですか?

「僕が4年生の頃から、地域全体で京都の大会は優勝するんだという意識が芽生えていて、チームとしても意識が高まっていったんです。ただ正直、4、5年生の頃はあまりピンときてなかったですね。人数がすごく多い少年団だ ったので、3チームにわかれていたのですが、僕が所属したチームは、コーチが“優勝する” とよく口にしていたこともあって、次第に意識するようになりました」

―今、全国大会に出場したことを振り返って、思うことはありますか?

「京都の決勝戦は雨の中、陸上競技場で1対0で勝ったことを鮮明に覚えているのですが、全国大会の舞台に立ったときの感覚は、あまり覚えてないんです(苦笑)。でも当時は、よみうりランドで大会があって、全国からいろんなチームが集まって、宿舎も一緒で……っていう、あの特別な空気感は忘れられいですね。それと、全国のレベルの高さには驚かされました。柏レイソルU‒12に負けたのですが、がむしゃらにサッカーをしていた僕らとの差は大きかったですね。すごく上手い選手も目にしたし、自分のことは、まだまだだって改めて実感しました。

全国大会にいけたことは、いい思い出にな ったし、成功体験も得ることができました。でも、それがすべてではないとは思っています。たとえいけなかったとしても、そこを目指して懸命に頑張ってきたことには、かわりないですから」

―ご両親は、当時どんなサポートをしてくれていましたか?

「両親は、僕が次男だったせいからか、いつも好きなようにサッカーをさせてくれました。きびしいことも一切言わなかったし、両親とサッカーの話をしたこともないくらいです。ガンバ大阪Jrユースに入るときも、両親は何も言わず、背中を押してくれたのはコーチでした」

―話は少しそれますが、家長さんはスペインのチームでもプレーされていますが、ジュニア時代に海外のサッカーを経験することについて、どう思われますか?

「もしも本人がやってみたいというのであれば、ジュニア時代に海外に行ってもいいと思います。とくにサッカーでご飯を食べていきたいと思うなら、それも一つの手段だし、いい経験にはなるはず。何を優先すべきかという問題はあると思いますが、世界で活躍したいなら早いほうがいいし、僕自身は海外のサ ッカーを経験できてよかったと思っています」

家長昭博
家長昭博

小学生時代に大事なのは自分自身で考えて日々練習すること

―家長さんからみて、全少とは、どんな大会ですか?

「全少は、小学生にとってはワールドカップのようなもので、きらきら輝ける舞台。まずは、そのピッチに立って戦うことを目指して努力することが一番大切だと思います。もしその舞台でプレーできたら、とても名誉なことでもあるので、頑張って戦い抜いてほしい。全国大会に出れば、自信になるし、成功体験のひとつにもなりますからね。僕は成功体験を積み重ねていくことが大事だと思っていて、小さくてもいいので成功体験があれば、前向きになれて、どんどん成長していくと思います」

―小学生時代、子どもたちはどんなふうにサッカーと関わっていけばいいでしょうか?

「僕自身、小学生の頃は純粋にサッカーを楽しんで、喜びに溢れていたし、あの頃の気持ちにまさる時期はないと思います。だから小学生時代は、試合や練習を通して喜怒哀楽を感じたり、くやしい思い、楽しい思いをたくさんしてほしい。その中で、どう変わっていくかが大事だと思います。

小学生の頃は、体や心の成長も人それぞれ。とくに体力的なことが影響してプレーにすごく差がでてしまうこともあると思います。だから大事なのは、プレーの良し悪しではなく、しっかり自分で考えて取り組めているか、目標をもってやれているか。今はコーチも親も知識が豊富だから、子どもたちはいろいろ言われたりすることも多いだろうけれど、こうなりたい、ああなりたいと、自分自身で考えながら日々練習することが一番の成長につながると思います。小学生の頃は、とにかく自由でいい。どんなことに取り組んでもいいと思うので、思う存分、自分の考えていること、思っていることを実行してほしいですね」

―最後に、サカママのみなさんにメッセージをお願いします。

「僕は小学生の頃、子どもなりにいろいろなことを考えたり感じたりして生きていた気がします。きっと今の子どもたちもそれは同じ。だから、まずは子どもなりの考えや思いを理解してあげてほしい。とくに一生懸命頑張ってサッカーをしている子どもこそ、いろいろ考えて、子どもなりに戦っていると思いますから。試合の結果がいろいろあったり、成長するスピードが違ったりもするけれど、お子さんを信じて見守っていれば、きっと遅かれ早かれ着実に成長していくはずです。お子さんをサポートする中で、子どもの変化に気づいてあげること、子ども自身が成長したいと思えるような環境を作ってあげることを大切にしてほしいと思います」

全少の舞台を経験した現在活躍中のプロ選手

  • 小笠原満男(鹿島アントラーズ)
  • 中村憲剛(川崎フロンターレ)
  • 森重真人(FC東京)
  • 清武弘嗣(ハノーファー)
  • 工藤壮人(柏レイソル)
  • 原口元気(ヘルタ・ベルリン)
  • 宇佐美貴史(ガンバ大阪) など

家長昭博

PROFILE● 1986年6月13日、京都府出身。
大宮アルディージャ所属。
173cm/70kg。MF。長岡京SSSでサッカーを始め、ガンバ大阪Jrユース、ガンバ大阪ユースを経てトップ昇格。大分トリニータ、セレッソ大阪と移り、11年RCDマジョルカへ移籍し活躍の場をスペインに。蔚山現代(大韓民国)、ガンバ大阪などを経て14年大宮アルディージャへ。05、07、11年に日本代表にも選出された。

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