コラム

2017年08月01日

SPECIAL INTERVIEW
日本代表入りを果たした若き柏レイソルの守護神

小さい頃から成功体験をつかみとってほしい

決定的なシュートを神がかり的な好セーブで止める。そんな場面を今季、何度目にしたことだろうか。J1リーグで快進撃を続ける柏レイソルの原動力ともいえる活躍で、月間MVP(5月)を受賞した中村航輔。W杯アジア最終予選を戦う日本代表にも選出された柏レイソルの若き守護神は、いかにして国内を代表するゴールキーパー(GK)へと急成長を遂げたのだろうか。幼少期の体験を中心に、その軌跡を辿る。

文・写真/編集部

僕の父は『自分で何でも決めろ』と教えてくれた

―まず、サッカーを始めたのはいつ頃からですか?

「最初は公園でボールを蹴るくらいでしたが、チームに入ったのは小学校に入った後ですね。いとこがサッカーをしていて、そのクラブに入ったのがきっかけでした。家族構成は父、母、姉の四人家族で、身内でサッカーをしている人間はいなかったですね」

―運動神経はよかったですか?

「何でもできたほうだったと思います(笑)。でも他のスポーツは遊び程度で、サッカーばかりやっていました。週4日ぐらいは練習していたと思いますが、最初はいろんなポジションをやっていたと思います」

―当時、参考にしていたプレーヤーはいましたか?

「子どもの頃はやるばかりで、そんなにプロ選手のことは知りませんでした。でも2002年に日韓W杯があって、毎日夢中になって見ていました。そこで大会MVPになったGKのオリバー・カーン選手に衝撃を受けました。カッコいいなと。佇まいから他の選手とは違いましたね」

―それがGKを目指す要因になったと。

「フィールドプレーも経験しましたが、自然とGKをやるようになっていました。所属していたクラブもそんなに強豪だったわけではなく、東京都大会に出るか出ないかのレベルでした。その頃にはほぼGKをやっていたと思います。試合に負けた時は本当に悔しかったですね」

―負けた悔しさは練習でどのように克服されましたか?

「シュートをたくさん受けて、たくさん止められたら嬉しい―、そんな感じでひたすら練習していました(笑)。小学5年生の終わりに柏レイソルU-12に入るまでは、サッカーが楽しかったと記憶しています」

柏レイソルにはGKコーチがいて、見本になる方たちがたくさんいた

―その柏レイソルのアカデミーに入ったきっかけは?

「同級生がレイソルのサッカースクールに通っていまして、僕もそれに付いて行くような感じでした。人工芝という環境もそうですし、家から電車に乗り継いで、遠方からいろんな選手が来ているのも新鮮でした。そして、通い始めて間もない頃に「セレクションを受けないか」と声を掛けていただいて、柏レイソルU-12の一員になることができました」

―非常にレベルの高い環境に身を置くことになり、当初は不安などなかったですか?

「いや、そういうのは感じませんでした。というのもGKは僕一人だったので、必然的に僕がでないといけないですから(笑)。ただ、他のポジションの選手でいえば、みんながシンプルに上手かったです。大会で戦う相手もぐっと強くなりましたし、GKコーチがしっかりいて、見本にできる方たちがたくさんいらっしゃいました。そこはJの下部組織ならではの強みではないでしょうか」

―遠方に通うことで、ご両親のサポートも必要になってきますよね。

「そうですね。学校が終わって東京から1時間半かけて柏まで来て練習して帰るわけです。当然、家に帰るのも遅かったし、それに合わせての食事の準備や洗濯も大変だったと思います。今でもすごく感謝しています」

―同時に、柏レイソルのアカデミーに入ったことでご両親の期待も膨らんだのでは?

「いえ、そういった変化はなかったと思います。僕の父は『自分で何でも決めろ』というスタンスでした。小さいときはそれが『ラッキー』と思っていましたが(笑)、今思い返すと“自分で考える”という習慣をつけさせてくれたのだと思います」

―「自分から辞めるな」といったサッカーの約束事もなかったですか?

「それも含めて『自分で決めろ』ということでした。だから、僕は人生の分岐点では常に自らが選んで進んでいるという自覚はあります。ただ、成長するために聞いたことや目にした物はすべて周囲の人間あってのものですから、環境を与えてくれた方々には常に感謝しています」

―小学生時代に印象に残っている試合はありますか?

「全日本少年サッカー大会ですかね。ベスト8で負けたんですけど、それはよく覚えています」

―負けた試合が印象に残っていると。同年代のトップが集まった大会で「上には上がいる」と感じましたか?

「どうでしょうか。実力差があるとは感じませんでしたが、やはり全国には上手い選手がたくさんいるなと思いました。早い段階でそれを肌で知れたことはよかったです」

―中学生になり柏レイソルU-15にステップアップをされていますが、そこでも壁を感じることはなかったですか? 年代が変わったことによる苦労などあったのでしょうか?

「苦労したということはそれほどなかったかもしれません。子どもの頃からシュートをたくさん止められたし、できないことがあってもすぐ練習でできるようにしてきました。もちろん、中学年代では自分の能力を上げるだけではなく、戦術面や仲間を理解する必要があるので、考える時間は増えたと思います」

―GKはポジションの枠が一つしかありません。メンバーとの競争であったり、モチベーションの維持は、他のポジションより大変かと思いますが。

「やはりケガしたときは、ポジションを奪われてしまうのでないかと気にはなりました。もちろん、ケガをしないに越したことはないですが、ケガをしたことで見えてくることもあります。今思えば苦しいときに何ができるかが大切なのだと思います」

―JFAエリートプログラムU-13から各年代別代表に選抜されていますね。

「代表での試合は特別な想いがあります。海外で試合をするときは国旗を付けますし、初めて日の丸を付けた時は『俺も日本代表になれたんだ』って感慨深かったですね。02年にW杯を見たプレーヤーは、みんなが日本代表を夢見たと思いますが、当然僕もその一人でしたから」 ※JFAエリートプログラムとは?…2003年からスタートしたU-13/14世代の国内選抜プログラム。ナショナルトレセンとU-15日本代表につなげる日本選抜として「個の育成」を目標とし、トレーニングキャンプ・海外遠征などの活動を行っている。

自分が無理だと思っていることは、能力を向上させればできる

―サッカー以外のことについてお聞きしたいのですが、小学生の頃、勉強との両立に悩んだことはありましたか?

「いえ、成績は常に平均より上くらいで、特に意識したことはなかったですね。僕は文字を読むのが好きで、授業中はずっと教科書を読んでいました。歴史はページ数も多いし、資料集もあるので良く読んでいましたね(笑)」

―本は何を読まれるのですか?

「将棋関連の本とかは読んでいます。藤井聡太四段はすごいですよ。将棋は生まれ持っての才能もあると思いますが、勉強した分が実力として発揮させるものです。それを14歳の年齢でプロ相手にやっている。将棋は勝敗のすべてが自分に責任があるところがいいですね。すべては自分が指したものであって、誰のせいにもできない。何手も先を読んで勝とうと努力しているなかで、相手はそれ以上に努力をして、その先の手を考えている。その辺は面白いなと思いますね。将棋は小さい頃からやった方がいいと思います」

―将棋を指すことで、サッカーに活かされることはありますか?

「いえ、よく聞かれますが、切り離して考えています。ゴールを「王」と考えても、将棋で「王」は動きますしね(笑)。それほど共通点はないですかね(笑)」

―やはり体力測定では飛び抜けていましたか?

「いえ、平均以上といったくらいでしょうか? そこまで突出したものはなくて、何でもできたといった感じです」

―小学生の頃、トレーニングや体調管理で気を付けていたことはありますか?

「子どもだし知識もないので、特に何かをしていたということはないです。むしろ、僕も当時に戻れるならば『もっとやっておけばよかった』という感覚が強いですね。今ではいろんな情報が簡単に手に入りますから、小学生であっても自分から取り入れるべきだと思います。睡眠は常に大事なことなので、十分にとるようにしてほしいですね」

―サッカーを通して得られたプライスレスな体験として思い浮かぶことはありますか?

「良いときに何かができるのは当たり前のことで、苦しいとき、自分がつらいときに何を選択し何ができるかで、その人の本質、価値がわかると思うんです。つらい時に自分がした行動に対して、自分自身がガッカリしたくないですし、乗り越えてこそ、得られるものがあると思います。何か一つでも山を乗り越えることができたら、その選択に価値ができ、プライスレスな体験になるのだと思います」

―小学生プレーヤーに向けてアドバイスをお願いします。

「自分が無理だと思っていることは、基本的には能力を向上させればできることなんです。身体能力もそうですし、努力さえすればすべて上がります。そしてよく“考える”こと。どうやったら追いつけるのか、自分で考えてチャレンジし、そこでつかめたものは自分にとっての成功体験になります。それはサッカーだけでなく人生のいろんな場面で役に立つと思うんです。それが小さい頃に一つでも多くつかみとった方がいいと思います。厳しい言い方ですが、チャレンジするだけではダメです。何かをつかまなくては意味がないと思います」

―最後にサカママに向けてメッセージをお願いします。

「僕が言えることでもないのですが、僕の体験から言うと、親御さんは無理に手助けをしない方がいいと思います。自分自身で這い上がっていなかくては向上もないと思うので、自主性を促すことはすごく重要だと思います。それはもちろん、周囲の助けがあってのことですけどね。日々のサポートは大変だと思いますが、子どもの成長を見守ってあげてほしいと思います」

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中村航輔

PROFILE● 1995年2月27生まれ、東京都出身。184cm/72kg。小学5年生から柏レイソルの下部組織に所属し、2013年にトップチームに昇格。15年にアビスパ福岡への期限付き移籍で飛躍を遂げ、16年の柏復帰後は正GKの座をつかみ、Jリーグ優秀選手賞を受賞。今年5月には日本代表に初招集され、月間MVP(5月)を受賞している。

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