コラム

2017年07月19日

合宿での経験を成長につなげる秘訣

「合宿に行けば、少しは成長するでしょう」と思っていませんか?
じつは合宿を経験するだけでは、キッズはさほど変化しないのです。そこで、どうすれば合宿での経験を成長につなげることができるのかを筑波大学体育系准教授で蹴球部総監督を務める中山雅雄先生にうかがいました。するとその答えは“合宿後”にあったのです!

文/編集部
イラスト/アキワシンヤ
写真協力/大宮大成サッカスポーツー少年団
中山雅雄教授
お話しをうかがったのは

中山雅雄教授

筑波大学体育系准教授、博士(コーチング学)、同大蹴球部総監督。スポーツ心理学やサッカーコーチング論を中心に大学で教鞭を執る傍ら、(公財)日本サッカー協会では、JFAインストラクターとして、指導者養成のためのカリキュラム作りや講習会でのインストラクターを務める。また、JFAキッズプロジェクトメンバーとして、キッズプログラムの検討、作成も担う。

合宿経験を聞き出すことで
子ども自身の振り返りになる

合宿では、日常とは異なる環境でサッカーをし、生活をするので、子どもたちは必ず何かを感じ、新しい気づきがあるものです。それは、日本代表の選手だって同じです。所属チームの練習とは違う代表の合宿では、新たな自分の特徴に気づくことがあるものです。そこから選手たちは、自分をみつめ直し、本当に必要なことを獲得しようと日常の中で努力するからこそ、さらに成長していくのだと思います。

子どもたちが合宿で経験したことや感じたことを成長につなげるために、保護者の方は、お子さんが合宿から戻ったら「どんな体験をしたのか」「何を感じたのか」を必ず聞いてあげてほしいのです。聞くことによって、子どもたち自身の振り返りになり、記憶にも残ります。高学年の子なら、そこから自分をみつめ直すこともできるでしょう。そして大事なのは、話を聞いた後、共感してあげることです。高学年であれば、共感されたことが自信になり、自立にもつながっていくのです。

合宿中の変化は一時的なもの
習慣化するために繰り返しの声かけを

保護者の方は、お子さんが合宿でこれまでにない経験をすると、すぐに大きな変化や成長を望んでしまいがちです。確かに合宿中は、普段よりもサッカーの時間が多い分、プレーが上達したり、メンタルが強くなる子もいるものです。また、みんなで生活する中で、食事の用意や後片付け、荷物の管理ができるようになったり、好き嫌いが克服できる子もいるでしょう。ただ、合宿での変化は一時的なものでしかありません。いくら合宿で変化したことがあっても、いつもと同じ生活に戻ってしまったら、元の状態になってしまうケースがほとんどです。

そうならないために、大切なのは合宿後です。子どもたちが合宿でできたプレーを忘れないように、まずは指導者の方が日々の練習の中で働きかけてほしいのです。習慣化して自分のものにしない限り、サッカーは上達していかないからです。そして保護者の方は、日常生活を見守りながら、合宿でできた生活習慣が続くように、繰り返し声をかけてあげてください。子どもはうっとうしいと思うかもしれませんが、定着するまで、粘り強く言い続けることが大事です。愛情をもって言い続ければ、後から必ずきいてきます。合宿は子どもたちが自分をみつめたり、振り返るいい機会です。合宿で経験したことや気づきを大切にしながら、変化したことを普段の生活の中で継続させていけば、お子さんも保護者の方も、後に合宿の成果を感じるはずです。

 合宿の前後にこんなコトしてない?
 合宿の前後にこんなコトしてない?
 合宿の前後にこんなコトしてない?
 合宿の前後にこんなコトしてない?

サッカージュニア、サカママ、指導者に向けて、合宿の前後や合宿中にすべきことを中山先生が教えてくれました。心にとめて合宿にのぞもう!

サッカージュニア

恐れることなく挑戦しよう!

合宿中、普段の練習とは違うことがあっても、恐れることなくチャレンジすることが大事。そして合宿中に頑張ったことや達成できたことは、日々の練習でも継続することです。合宿から戻ったら、合宿での経験を保護者の方に話をして、記憶にとどめておきましょう。

Check point
指導者

恐れることなく挑戦しよう!

大事なのは合宿の目的を明確にすることです。そうすれば、細かな練習メニューなどを立てることができ、子どもたちによりいい経験を与えられるものです。合宿中は、子どもたちが自分の新たな発見や気づきができるように、振り返りの時間を設けるといいでしょう。合宿後、うまくいかないことがあっても「合宿中はできたのに、なぜできなくなった」などと口にするのではなく、合宿中に成功したことを選手としっかり共有して、子どもたちをサポートする指導をしてあげてほしいと思います。

Check point
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サカママ

大きな変化を期待しないこと

合宿に行く前は「いろんなチャレンジをしておいでね」と声をかけ、子どもをやる気にさせて、ストレスなく送りだしてあげましょう。決して「全部自分でやらなきゃダメよ」など自立することを強要したり、プレッシャーを与えないように。また、合宿でどんな練習や取り組みをするのかが気になっても、中身については指導者に任せることです。
合宿から戻ったら、子どもが体験してきたこと、感じたことの話を聞いて共感してあげましょう。合宿での成果や大きな変化をすぐに求めず、合宿後の変化は一時的なものだと理解し、基本的な生活習慣が乱れないように繰り返し言葉をかけてあげることが重要です。

Check point
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サッカージュニアに大切な自立心を育む方法は?

サッカージュニアにとって、なぜ自立することが重要なのでしょうか。サッカーは、試合の中でプレーの選択が非常に多く、それを自分で判断して、自分の責任で実行することが求められます。大人になればなるほど、その選択肢がさらに多くなり、判断するスピードの早さも重要に。そのためサッカー選手は自立していないと、なかなか伸びてはいかないのです。
だからといって、小学生のうちから無理に突き放して、一人立ちさせようとする必要はありません。あせらなくていいのです。子どもは、親からの愛情をしっかり感じて育てば、「自分には安心して戻れる場所があって、お母さんは助けてくれる存在なんだ」と自覚するようになり、自然と一人立ちできるものです。子どもが親離れしようとしているときが自立するチャンスですので、その時に親も子離れをすることが大事。そのタイミングを見逃さないようにお子さんをしっかり観察して、愛情をも って育ててあげてください。

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